東京都国立市の市立国立第二小学校に、サクラなど仮移植された36本の樹木がある。昨年5月に始まった校舎建て替え工事に伴って校庭の片隅に植え替えられたのだが、工事終了後に校内に戻すのは難しい状況だという。そこで市民有志が、「どこかで生き延びてほしい」と引き取り先を探している。 校舎建て替え工事では、校門から続く桜並木を含め、樹木160本中100本が伐採される計画だった。これを知った市民10人が「くにたちみらいの杜(もり)プロジェクト」を立ち上げ、昨年2月、工事開始直後に切られる46本の保全を市に求めた。木々は児童に命の大切さを教え、近隣住民の憩いの場でもある、と訴えた。 市と同プロジェクトは協定を結び、緊急措置として市民有志と全国から集まった造園職人らにより、校内東側の壁ぎわに36本が仮移植された。残り10本は山梨県内の造園家の敷地に運ばれた。費用は市民側が全て負担した。 市民有志は、仮移植された樹… この記事は有料記事です。残り775文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
被災地の住宅再建に交付金最大300万円、全容判明 現役世代も対象
能登半島地震で倒壊した住宅の再建支援策として政府が検討する新たな交付金制度の全容がわかった。支給額は最大300万円。対象は石川県の6市町で、高齢者や障害者がいる世帯のほか、現役世代でも住民税非課税世帯や児童扶養手当の受給世帯などを対象とする。対象外の世帯には住宅融資の金利を助成し、人口流出を防ぐ。 岸田文雄首相が24日に石川県を訪問し、表明する。こうした対策にあてるため、今年度予算の予備費から1千億円規模を追加支出する考えだ。 新たな交付金は、既存の被災者生活再建支援法に基づく支援金(最大300万円)に加えて支給する。家財などが損失したり、住宅が半壊以上の被害を受けたりしたことが要件で、高齢者や障害者のいる世帯のほか、資金の借り入れが困難な世帯も対象となる。家財などの購入支援として最大100万円、住宅の再建支援として最大200万円を支給。費用は国が8割、県が2割を負担する。 資金の借り入れが困難な世帯には、住民税非課税世帯や児童扶養手当の受給世帯、一定のローン残高がある世帯のほか、地震の影響で家計が急変した世帯、離職や廃業した人がいる世帯などが含まれる。 高齢化率が著しく高い能登地… この記事は有料記事です。残り132文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「大谷グラブ」の最適球はこれ! 元甲子園球児が地元小学校に寄贈
大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手が全国の小学校に贈ったグラブが行き渡り始めた。甲子園出場経験のある男性が「意外と小さく、軟らかい。軟球やソフトボールではけがをする可能性がある」と心配し、居住地の学校に安全にキャッチボールを楽しめるボールを寄贈した。野球の楽しさをたくさんの子どもたちに知ってもらい、仲間づくりにもつなげたいとの思いだ。 男性は、幼児向けにボール投げ教室をしている長浜茂雄さん(71)=埼玉県本庄市。たまたま大谷グラブに触れる機会があり、思ったよりも小さく、軟らかいと感じた。「スピードの出る軟式球だとけがをするかもしれない」。教室で使っている市販のボールを使うべきだとピンときたという。 長浜さんは、県立熊谷商業高校の野球部出身。1970年に正捕手として夏の甲子園に出場し、ベスト8になった。埼玉県内の子どもたちが全国体力調査のソフトボール投げで全国ワーストになったと知り、2008年から本庄市内外の幼稚園や保育園を回り、ボール投げ教室を開いてきた。参加した子どもは、のべ約1万3500人に上るという。 そこで使い続けているのが安… この記事は有料記事です。残り499文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ふるさと納税違反、前市長「認知していない」繰り返す 兵庫・洲本
森直由 前林以恵 天野剛志2024年2月22日 21時12分 ふるさと納税の返礼品の温泉利用券でルール違反があったとして、兵庫県洲本市が制度から除外された問題で、市議会の調査特別委員会(百条委員会)は22日、6回目の会合を開いた。前市長の竹内通弘氏が証人尋問に応じ、違反について「認知していなかった」などと繰り返した。 ふるさと納税では返礼品の調達費を寄付額の3割以下とするルールがあるが、2022年4月に国が同市の違反を認定。竹内氏は直前の3月までの3期12年間にわたり、市長を務めていた。 この日、竹内氏は違反に至った経緯などについて「認知していなかった」「指示していない」などと釈明。「20年に多額の寄付があり、部長会で『ちゃんとやっているのか』と聞いたら『守ってやっています』と報告を受け、違反はないと認識していた」と強調し、「市民の方々の信頼を損ない、どうおわびしたらいいのか。罪悪感にさいなまれています」と謝罪した。 会合の終了後、委員長の木戸隆一郎市議は記者会見で「竹内氏が責任を感じていることは分かった。今後は現市長や元課長の証人尋問をしたい」と話した。 次回の百条委は3月12日で、証人尋問はせずに今後の方針について協議する。(森直由、前林以恵、天野剛志) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上げ馬神事、2メートルの土壁無くして開催 多度大社が改善策を発表
三重県桑名市の多度大社で毎年5月に催されている県無形民俗文化財の上げ馬神事が「動物虐待ではないか」と指摘されている問題で、多度大社と氏子らでつくる総代会は22日、土壁をなくすなど馬の負担を減らす対策を講じた上で、今年も5月4、5日に開催すると発表した。 神事は、若者を乗せた馬が急坂を駆け上がり、高さ約2メートルの土壁を乗り越えられるかどうかで農作物の吉兆を占う。 改善策は、土壁は取り壊し、急坂はなだらかにする▽坂は馬の脚に負担にならないように土壌改良して砂を敷く▽事故に備え、獣医師と馬運車を待機させる▽馬への暴力や威嚇は一切行わないよう指導し、ルールを守れない場合は馬場への立ち入りと馬の取り扱いを禁止する――など。 また、有識者らの提言を受け… この記事は有料記事です。残り723文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「死亡前日、娘と妻が半日2人きり」父親が聴取で説明 4歳女児殺害
遠藤美波 長妻昭明 増山祐史2024年2月23日 5時00分 東京都台東区の自宅マンションで当時4歳の女児が薬品を飲まされて殺害された事件で、逮捕された両親のうち父親が警視庁に、「死亡の前日、娘と妻は半日ほど自宅で2人きりだった」という内容の説明をしたことが捜査関係者への取材でわかった。逮捕時に父親は否認、母親は黙秘し、警視庁は経緯を調べる。 捜査1課によると、父親の細谷健一(43)と母親の志保(37)の両容疑者は共謀して昨年3月12日ごろ~13日、自宅で次女の美輝(よしき)ちゃんに抗精神病薬「オランザピン」と不凍液「エチレングリコール」を摂取させ、殺害した疑いがある。 捜査関係者によると、健一容疑者は日曜日だった同月12日について、「長男と長女を連れて午前9時ごろに後楽園に外出し、午後8時ごろに帰宅した」と逮捕前の任意聴取に説明した。警視庁も確認したという。 関係者によると、健一容疑者は、志保容疑者と美輝ちゃんとは夕方に合流する予定だったが、志保容疑者が「寝ていて連れて行くのは難しい」と言い、合流しなかったと周囲に話したという。 捜査関係者によると、健一容疑者は翌13日、学校への送迎のため長男と長女を連れて午前7時半ごろに外出。志保容疑者から連絡を受けたとして午前9時ごろ、「娘が息をしていない」と119番通報していた。 健一容疑者は任意聴取に、13日午前6時ごろ、床に横たわった美輝ちゃんが呼吸しているのを確認し、同6時半ごろに「薄目を開けていたので脈を確認した」と供述。外出直前、長女が「美輝ちゃんの口元が黄色い」と健一容疑者に指摘したとも説明したという。警視庁は、美輝ちゃんは12日以降に不凍液などを飲まされたとみている。 救急隊が到着した際、美輝ちゃんはリビングで上半身裸のおむつ姿で倒れていた。背中には死後に皮膚が変色する「死斑」があり、警視庁は死亡後、一定時間放置されたとみている。(遠藤美波、長妻昭明、増山祐史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【全文】天皇陛下の記者会見 能登半島地震に「深く心を痛め」
【動画】2月23日に64歳の誕生日を迎えるのに先立ち、記者会見に臨む天皇陛下=宮内庁提供 天皇陛下が64歳の誕生日を迎えるにあたり、21日に皇居・宮殿で臨んだ記者会見の全文は次の通り。 【この1年、明るい話題があった一方、新年には能登半島地震が発生し、多くの方が亡くなり、避難生活を余儀なくされています。この1年を振り返って、印象に残る出来事をお聞かせください】 年明けから間もない今年の元日の夕方に発生した能登半島地震は、お正月に家族で集まっていた多くの家庭を襲い、大勢の方が亡くなり、また、けがをされたり、住まいを無くされたりしました。 今回の地震に見舞われた能登地域は、雅子も私も、それぞれ学生時代に訪れて、思い出深く思ってきた地域であるとともに、昨年10月に、二人でそろって金沢市を訪問し、県民の皆さんに温かく迎えていただいたことが特に心に残っており、その石川県において、多くの方が犠牲となられ、今なお安否が不明の方がいらっしゃることや、避難を余儀なくされている方が多いことに深く心を痛めております。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、ご遺族と被災された方々に心からお見舞いをお伝えいたします。 冬の寒さが続く中、また特に… この記事は有料記事です。残り11648文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
天皇陛下64歳に 被災地に「深く心を痛め」 家族への思いも語る
有料記事 多田晃子 後藤遼太2024年2月23日 0時00分 64歳の誕生日を前に、歌会始の儀で使う輪島塗の懐紙箱を見ながら皇后さまと言葉を交わす天皇陛下=宮内庁提供 天皇陛下は23日、64歳の誕生日を迎えた。これに先立ち皇居・宮殿で記者会見に臨んだ。能登半島地震の犠牲者への哀悼の意や被災者へのお見舞いを述べ、被災地訪問の意向を示した。 陛下は、多くの人が犠牲となり、今なお安否不明者がいることなどに「深く心を痛めております」とした。長期化する避難生活を案じ、「多くの人々からの支援を得て、復旧・復興が順調に進んでいくことを心から願っています」と述べた。 被災者の気持ちや被災自治体の考えを聞きながら、訪問が可能になれば皇后さまとともにお見舞いしたい意向も示した。 昨年6月、全国植樹祭で訪れ… この記事は有料記事です。残り1732文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【要旨】天皇陛下の記者会見 能登半島地震に「深く心を痛め」
64歳の誕生日に先立ち、記者会見に臨む天皇陛下=宮内庁提供 天皇陛下が64歳の誕生日を迎えるにあたり、21日に皇居・宮殿で臨んだ記者会見の主な内容は次の通り。 【この1年を振り返り、印象に残る出来事は】 年明けから間もない今年の元日の夕方に発生した能登半島地震は、多くの家庭を襲い、大勢の方が亡くなり、また、けがをされたり、住まいを無くされたりしました。 多くの方が犠牲となられ、今… この記事は有料記事です。残り3207文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
再発防止マニュアルに不備 東北新幹線の架線トラブルで JR東
東北新幹線大宮―上野間で架線を引っ張る重り設備が破断したトラブルで、JR東日本は22日、鉄製の重りがさびて膨張し、設備に強い力がかかったのが原因と発表した。2005年にJR山手線で同様の破断事故が起き、再発防止マニュアルはあったが、点検範囲を誤っていたという。 破断したのは重りを支える鉄製の棒「重錘(じゅうすい)ロッド」。現場では、通常の重りの上に補助重り3枚が載せられていた。重りが膨張して補助重りの落下防止金具とロッドが接触し、破断したとみられるという。 山手線事故を受けた再発防止策として、JR東はロッドと重りの間に5センチの間隔を確保することを決め、年1回点検してきた。だが、マニュアルで測定範囲の表現があいまいだったため、現場では補助重りの高さを考慮せず、通常の重りとの間隔を測定し「異常なし」と判断していたという。 補助重りを使う365カ所の… この記事は有料記事です。残り102文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル