福岡県警小倉南署は17日、北九州市小倉南区の40代男性を公然わいせつ容疑で誤認逮捕し、約9時間後に釈放したと発表した。犯行時間のアリバイを確かめる捜査をしていなかったが、逮捕後の捜査で当時別の場所にいたことが確認できたという。 署によると、2月11日午後0時15分ごろ、同区上葛原1丁目の商業施設の男性警備員から「付近にいた女児を見ながら下半身を出している」と110番通報があった。 署は、防犯カメラや犯行に使われたとみられる車などについて捜査を行った結果、犯行が裏付けられたとして、17日午前6時15分に同容疑で男性を逮捕した。 男性は逮捕後、「この日は県内の別の場所にいたので犯行場所にいることはできず、私ではありません」と否認した。その後、男性の仕事の関係者に確認したところ、男性が当時は県内の仕事現場におり、当日この商業施設に行っていなかったことがわかったという。 署は17日午後3時10分に男性を釈放。誤認逮捕に至った理由を説明の上、謝罪したという。 同施設では今月4日にも男が下半身を露出したという事案があり、署幹部は「性犯罪を未然に防ぐためにスピード感を持って捜査する必要があった。そのため落ち度があったということ」と説明。西ノ原郁雄副署長は「関係者に対し、深くおわび申し上げるとともに、再発防止に努める」としている。(興津洋樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
密集する裸衆、福呼ぶ宝木争奪戦 岡山「西大寺会陽」で4年ぶり復活
「裸祭り」として知られる「西大寺会陽(えよう)」が17日、岡山市東区の西大寺観音院であった。新型コロナ禍で中止されていた福を呼ぶ「宝木(しんぎ)」の争奪戦が、4年ぶりに復活。境内が締め込み姿の男たちの熱気に包まれた。 国家安穏や五穀豊穣(ほうじょう)を願う西大寺会陽は、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。 午後に「少年はだか祭り」があり、夜の争奪戦では本堂の御福窓(ごふくまど)から投げ入れられる長さ約20センチの2本の宝木を例年約1万人で奪い合ってきた。争奪戦を制した「福男」が、祝主(いわいぬし)に宝木を届ける。 コロナ禍の2021年はくじで福男を選び、22年と23年は宝木が祝主に向けて直接投下された。23年には裸衆が観客の前を練り歩く「地押し」と呼ばれる巡行は再開されていた。(大野宏) 初めての女子巡行も 岡山市東区の西大寺観音院で17日にあった西大寺会陽。「はだか祭り」で知られる奇祭だが、今回は新型コロナウイルス対策で3年連続で中止されていた、福を呼ぶとされる「宝木(しんぎ)」の争奪戦が復活。夜の争奪戦に先立ち、子どもたちによる「少年はだか祭り」も4年ぶりに開かれた。女児が参加する「女子巡行」が初めて実施された。 17日午後3時過ぎ、半袖半… この記事は有料記事です。残り804文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自衛隊員の弁当代を水増し請求した疑い 駐屯地幹部と業者を逮捕
新谷千布美2024年2月17日 18時00分 北海道警は17日、陸上自衛隊員の弁当代を水増し請求して国から約95万円をだまし取ったとして、旭川市の陸上自衛隊旭川駐屯地幹部と弁当販売会社役員を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 道警によると、逮捕したのは、同駐屯地業務隊補給幹部で2等陸尉の目時(めとき)芳幸容疑者(55)と、旭川市の日用品・食品販売会社「加藤商事」会長の宮崎二維(ふたい)容疑者(76)の2人。 2人は共謀の上、駐屯地の食堂が工事で一部利用できなくなった2023年1月23~27日、同社から1日約800個の弁当が納品されたのに、250個分多く発注・納品したことにして国に水増し請求し、同駐屯地会計隊から同社の銀行口座へ代金を計94万5千円多く振り込ませた疑い。 宮崎容疑者から目時容疑者にキックバックとして、10万円以上の商品券や日用品、家電などが渡されたとみられるという。目時容疑者は、隊員の食事の調整や発注を取り仕切る立場だった。宮崎容疑者は当時同社の社長で、駐屯地内の売店の経営や自衛隊グッズの販売も手がけていた。 旭川駐屯地業務隊長の杵淵賢一・1等陸佐は「大変遺憾であり、警察の捜査に全面的に協力するとともに、明らかになった事実に基づいて厳正に対処したい」とコメントした。(新谷千布美) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
狼煙漁港に災害ごみの仮置き場 廃材など受け入れ 珠洲市で2カ所目
能登半島地震で多くの家屋が倒壊した石川県珠洲市で、地震で生じた災害ごみを受け入れる2カ所目の仮置き場が狼煙(のろし)漁港(同市狼煙町)に設置された。17日、ごみの受け入れが始まった。 市によると、今月上旬に鉢ケ崎海水浴場の駐車場に仮置き場を開設したのに続いて2カ所目。被災した家の壁材や角材のほか、テレビやエアコンなどの家電も受け入れる。 同市三崎町寺家の男性(71)は「1カ所目に設置された仮置き場よりも近くて便利になった。とにかく生活を取り戻すためにごみを運ぶしかない」と話した。 ごみは、火曜日と水曜日を除く、午前9時半から午後3時まで受け付ける。(金居達朗) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地盤隆起で漁船転覆、海岸が真っ白に ドローンで見た輪島の漁港
能登半島地震で地盤が隆起した石川県輪島市門前町の鹿磯(かいそ)漁港。16日、ドローンで上空から見ると、漁港内で漁船1隻が転覆し、3隻が海底に乗り上げたままになっていた。4メートル近い隆起が発生したと見られ、周辺の海岸では海底が露出、海藻などが乾燥して岩場が白く変色した異様な光景が広がっていた。 鹿磯漁港はイカ釣り漁船の拠点になっていて、シーズンの5月以降、多いときで県外の60隻が利用している。現状、復旧のめどは立っておらず、石川県漁協門前支所の山本繁さんは「何もかも、全部が大変。今後どうなるか分からない」と肩を落とす。 県によると、県全体の69漁港のうち60漁港で防波堤や岸壁などが損傷した。22漁港では、地盤隆起で海底が露出したり、水深が不足したりしているという。(溝脇正、長島一浩) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
能登地震対応の馳知事、関西万博は「やるべき」 維新顧問だから?
石川県の2024年度当初予算案に、大阪・関西万博(25年)関連として、国際文化交流を進める事業費1千万円が計上された。関西万博をめぐっては、開催予算が膨らんだことへの批判に加え、能登半島地震の復興に予算や人員を集めるため、延期や中止を求める声がある。だが、馳浩知事は「関西万博はやるべきだ」と一貫して主張している。 計上した予算は、韓国・全北特別自治道への県文化団体の派遣。時期や人数は未定。県によると、昨年8月、知事が訪韓し、万博へ向けて交流を深めたことに伴う。地震対応に集中対応するため、県が通常事業の予算案を必要最小限とした「骨格予算」とするなかでも入った。 維新顧問だから万博否定できない? 記者が問うと…… 馳知事は予算案が発表された… この記事は有料記事です。残り411文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
400年の眠り、目覚めた城下町 戦国の栄華と滅亡の痕跡、続く発掘
JR福井駅から南東に約10キロ。戦国時代、越前を治める朝倉氏の拠点だった「一乗谷朝倉氏遺跡」(福井市)は今、「タイムカプセルのような遺跡」「眠りからさめた戦国の城下町」と言われる。 東西と南の3方向を山に囲まれた天然の要害と呼べる場所。北を流れる足羽川から、谷あいを約1・7キロにわたって細長く続く城下町は、計画的に区画された。 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館の学芸員、多田明加(はるか)さん(24)は「1万人を下らない人が住んでいた」と話す。 【撮影ワンポイント】一乗谷朝倉氏遺跡 写真の奥に行き交う車を入れて、現代の生活感と遺跡を対比させようと考えた。レンズは標準ズームの24ミリ側を使って、広角すぎない自然な描写を狙った。(金居達朗) 「北陸の小京都」と呼ばれ、京都や奈良の文化人が訪れた。だが、朝倉氏は1573年に織田信長に敗れ、5代で約100年の治世が終わる。 城下町は焼き尽くされた。 ひっそりと残り続けた 眠りについた町の一部が地表に露出し、遺跡を保存する機運が高まったのは約400年後のことだった。 多くの場合、表土の近くに残った遺構や遺物は、後世にそこに家が建てられる時などに取り除かれる。 だが、朝倉氏の滅亡後、越前… この記事は有料記事です。残り595文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
親も教師も味方になってくれなかった いじめ耐え抜き待ちわびた言葉
いじめられている子どものSOSが軽視されていた――。そんなニュースを目にすると、千葉県に住む女性(40)は小中学生時代の記憶がよみがえる。「学校にも家にも味方がおらず、本当に地獄だった」 女性が東京23区内の公立小学校に転校したのは、3年生の春。周囲には高級分譲マンションが立ち並び、中学受験に力を入れる教育熱心な家庭が多かった。 5月下旬、同級生から陰口を言われるようになり、「同級生の文房具を盗んだ」「暴力を振るった」などといううそが言いふらされた。 高学年になると、加害グループ一人ひとりの誕生会に無理やり「招待」され、数万円もするアクセサリーやテレビゲームを要求された。断ると、「貧乏人は大切な友達へのプレゼントもけちる」とけなされた。 担任や学年主任など、複数の教員に相談した。だが、「あなたにも悪いところがあるんじゃないの?」「自分で解決しなさい」と取り合ってくれなかった。 家族も味方になってくれなかった。両親は仲が悪く、共働きで帰りも遅かったため、学校のことを話せる時間はほとんどなかった。機嫌が悪い父親から暴力を振るわれることもあったが、母親はあまりかばってくれなかった。 いじめに苦しんでいるのに、教師も親も取り合ってくれない。女性はそんな日々を過ごしました。女性は大人になってから、加害グループの1人を街で見かけて声をかけました。 女性は小学校高学年の時、一… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ある日インスタで香港の女から 「心を許した」女性がつぎこんだ大金
有料記事 華野優気 高井里佳子2024年2月17日 12時30分 「良い料理ですね。日本に行って食べたいです」 大阪市の女性(51)が営む和食店のインスタグラムに昨年10月、見知らぬ人物からメッセージが届いた。 送り主は、香港在住で「奥雪」と名乗る女。女性がお礼の返信をすると、女は食事や外出など一日の出来事をこまめに連絡し、身の上話をしてきた。 世界を旅し、各国の食文化を楽しんでいる。夫の浮気や酒癖が原因で離婚歴がある。まが玉の加工工場の経営者で、飲食店と同じようにコロナ禍で打撃を受けた……。 日本語は勉強中らしく、文章はたどたどしかったが、やり取りは毎日のように続いた。 見知らぬ女から突然メッセージが届いた女性。言葉巧みに誘われたその先は。記事後半では、深刻化する投資詐欺やロマンス詐欺の被害状況についても伝えます。 ある日、円安の話題から資産運用の話になり、女から仮想通貨(暗号資産)への投資を勧められた。女が言うのは、「多くの日本人が投資している」「賢い人たちは投資に頼って利益を得る」。月の収益成績は投資額の15~30%だとも言ってきた。そして、投資には海外の取引所「MarketNodeE」に登録する必要があるという。 ■「友達になったかのようで…… この記事は有料記事です。残り1136文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
漁師だった父 「天国への船出」は息子らの名前の大漁旗とともに
雪もなく、天気も良い、穏やかな正月だった。石川県珠洲市三崎町粟津の漁師、前田進さん(74)の家に、妻のしげ子さん(71)、長男の洋一さん(44)、次男の孝さん(37)とその妻の麻衣さん(34)の5人がそろった。 食卓にはブリやタコが並んだ。水産物の仲卸をしている洋一さんが用意してきたごちそうだ。 午後4時前、進さんは近くの幼なじみの呑田喜三代さん(75)に誘われ、家を訪ねていった。 まもなくして、激しい揺れに襲われた。 外に出た洋一さんらは、呑田さんの家ががれきの山になっているのを見た。進さんが中にいるはずだ。 「父ちゃん、父ちゃん」 兄弟で何度も叫んだが、返事はない。 ほどなくして大津波警報の放送が大音量で流れ始めた。高台へ走る人もいて、パニックになった。 「ごめん。後で必ず助けに来… この記事は有料記事です。残り574文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル