インテリアの卸業から心機一転、トランポリン教室を開講へ。全く別の業種に飛び込んだ男性が岡山市にいる。石坂啓悟さん(39)。そんな異色の「大ジャンプ」をした背景には、地域の人たちへのある思いがあった。 昨年9月に岡山市北区にオープンしたのはトランポリン専用ジム「岡山トランポリン FREESTYLE」。7台のトランポリンを備え、平日は子どもたちを指導するトランポリン教室を開講している。 「地域密着」、新業種に挑戦 岡山県赤磐市出身。専門学校卒業後、父が営むインテリア関連の卸業で主に営業を担当した。ホームセンターが取引先だが、ネット通販の利用が広がるなか、業態への手詰まりを感じていた。 「地元密着の商売がやりたい… この記事は有料記事です。残り714文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
信仰熱心な母、父の遺産はひとり占め 美輪明宏さんが語る「慈愛」
父の死後の母親と兄について相談です。物心ついた頃から母が信仰に熱心になり、兄と私は毎週日曜日に教会へ行くようになりました。その影響もあり兄は大学卒業後、神学校へ行き、今は牧師です。 母は兄の職業を崇拝しており、この2人の関係は昔から良好です。私は少し距離を置いていましたが、4年半前に父が認知症を発症してから母は父の財産の半分を自分の口座に移し、2年半前に父が死去した直後にも全額を引き出していたことが最近分かりました。 私は父の遺産を一切相続しておらず、母は父の財産を私には渡したくないのでしょうか。実家に行くと母から「もう来ないで」と言われます。 弁護士にも相談して法的な手続きは進めようと思いますが、その一方で母が一体何の許しを得てこのような行動を取るのか、真意がわかりません。昔から父は私をかわいがってくれていたのですが、それが原因なのでしょうか。 宗教で人を分ける母と兄の価値観には疲れ切りました。このまま、父の財も家も分けてもらえず怒りと憎しみの感情を抱いて生きていかなければならないのでしょうか。 回答者 歌手・俳優、美輪明宏さん この相談には、いくつも問題があります。相談者がお父様からかわいがられていたことで、お母様からすると面白くない。さらには宗教が絡んでややこしくなっています。人は幸せを求めて宗教を信仰するものですが、現在のように宗教が違うというだけで戦争の要因にまでなります。 法的なことや手続きについて弁護士さんに相談するのは大切です。ただ、たとえ裁判で遺産の相続が認められても、お母様は法に背いてでも渡さないという可能性もあります。相談者が宗教から「少し距離を置いてきた」というのも気に入らないのでしょう。「牧師にまでなった上の子と比べ、なんだあの女は」と思っているのかもしれません。パレスチナとイスラエルのように、宗教が違えば「敵」と捉えられることもあります。「敵方に財産を分けてやるなんてとんでもない。もう娘じゃない」というところでしょうか。 ここは弁護士さんへの相談と… この記事は有料記事です。残り598文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「音楽は生きるということ」 世界的ピアニストから、小澤征爾さんへ
倉富竜太2024年2月17日 10時15分 世界的な指揮者、小澤征爾さんの訃報(ふほう)を受け、アルゲリッチ芸術振興財団は16日、世界的なピアニストのマルタ・アルゲリッチさんの小澤さんへの追悼メッセージを発表した。財団によると、最後の共演は2019年5月に水戸市であった水戸室内管弦楽団定期演奏会でのベートーベンのピアノ協奏曲第2番だった。 アルゲリッチさんは「偉大なそして温かなお人柄であったマエストロ小澤征爾は、私にとって特別な音楽家でした。ヨーロッパ、アメリカそして日本での彼との共演は、常に音楽をする喜びにあふれていた」と振り返った。 特に記憶に残っているのが、最後の共演だった。「私たちの最後の共演となったベートーベンの第2番の演奏の後でつぶやいた『It’s life』という彼の言葉は忘れません。まさしく彼にとって音楽は『生きる』ということだったと思う」とした。 最後に結んだ。「あなたの魂は音楽と共に生きていくことでしょう。あなたと素晴らしい音楽を共有できたことに感謝します。 セイジ ありがとう」(倉富竜太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【動画速報】H3ロケット2号機、軌道到達 小型衛星の分離に成功
玉木祥子2024年2月16日 22時20分(2024年2月17日 10時15分更新) 【動画】打ち上げられたH3ロケット2号機 新型ロケット「H3」2号機が17日午前9時22分55秒ごろ、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。 機体は予定の軌道に到達し、載せている2機の小型衛星のうち1機の分離に成功した。初号機で失敗した第2段エンジンの燃焼もできたという。 機体はエンジンを燃焼させて高度675キロ付近へ上昇し、2機の小型衛星を予定の軌道に投入する。ロケットの性能を確認するために載せているダミー衛星の分離動作の実証もする。 H3は基幹ロケット「H2A」の後継。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が共同で開発してきた。世界で拡大する衛星打ち上げ需要をねらい、高性能かつ低コスト化をめざして開発してきた。打ち上げ費用をH2Aの半額の50億円に抑える目標を掲げる。 初号機は昨年3月、第2段エンジンが着火せず打ち上げに失敗した。原因究明の結果、第2段エンジンの点火装置の部品の改良など必要な対策を取った。 H2Aは50号機までで引退し、H3が引き継ぐ計画。1月に48号機の打ち上げを終えたH2Aは、残り2機となっている。 H3は今後、火星衛星探査計画(MMX)、国際宇宙ステーションなどに物資を運ぶ新型宇宙ステーション補給機「HTV―X」など世界的にも重要な打ち上げを控える。 2号機は当初、15日に打ち上げる予定だったが、悪天候が予想されたため延期されていた。(玉木祥子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「自分の目で」と3度訪れた福島 夢追う高校生の背中を押した光景
受験が終わっていたら、また行きたい。1年前、記者の問いかけにそう答えた高校生は、目指した大学の看護学科に合格し、希望をかなえた。それは、自身の将来に新たな目標と覚悟をもたらした場所への、3度目の訪問だった。 昨年12月22日午前。倉持郁香(ふみか)さん(18)は福島県双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」にいた。地震と津波、そして原発事故に見舞われた地域の、被災直後の病院の状況を記録した展示資料を見つめ、「様々な状態の人が運ばれてくるので、いろんな看護の方法を学ぶことが必要なんだ」とつぶやいた。 学校が催す年1回の学習ツアー 茨城県南部の取手市に住む高校3年生。もうすぐ卒業し、小学生の時からあこがれる助産師になるため、千葉県内の大学に進む。 初めて福島の被災地を訪れた… この記事は有料記事です。残り861文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東北大と大阪公立大が連携協定 「ナノテラス」使った研究などで協力
東北大(仙台市)と大阪公立大(大阪市、大公大)が16日、包括連携協定を結んだ。まず材料科学分野の研究で連携し、教育の国際化や防災などでも協力していくという。 材料科学分野では、東北大が4月に仙台市青葉区のキャンパス内で稼働させる次世代放射光施設「ナノテラス」を、大公大の研究者が活用する。ナノテラスでは、太陽光より10億倍明るい光を用い、100万分の1ミリのナノレベルで物質を解析できる。生命、医学、環境、食品などに関連する物質の解析を行うという。 一方、東北大は大阪府内に造られる大公大の施設に、出先機関が入居する。ここを拠点に、関西の企業などと共同研究を進める。 16日に東京都内であった会… この記事は有料記事です。残り536文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「将来考える余裕ない」不安も口に 輪島の中学生、集団避難1カ月
能登半島地震で被災した石川県輪島市の中学生が県南部の白山市に集団避難してから、17日で1カ月が経つ。親元を離れ慣れない環境で授業を受ける生徒たち。一方で、地元に残り避難所などでオンライン授業や自習を続ける子もいる。学ぶ機会や内容に大きな影響が出ているのが実情だ。教員らは試行錯誤しながら、生徒の生活面や学習面のサポートに奔走している。 「避難所だと勉強ができないから」。高校受験を控えた輪島中学校3年の山瀬大喜(はるき)さん(15)はそう言って、白山市の体験学習施設での集団生活を選んだ。 生徒たちは同市内の学校の空き教室などで授業を受けている。 輪島市の避難所で生活している母の喜多真由美さん(42)によると、大喜さんたちは11人部屋で寝起きし、自習用のスペースもあり勉強に集中できている様子という。発熱した時は、一緒に生活している教員が病院に連れて行ってくれた。喜多さんは「何かあった時でもこちらは動きづらいのでありがたい。でも、先生方も忙しくて心配」と話す。 現在も約220人が集団生活 輪島市は1月17日、「子どもの学ぶ機会を確保したい」として、保護者の同意を得られた約250人を、白山市に集団避難させた。市教委によると、中学校が輪島でも再開したり、新たな避難先に家族と移ったりしたことで生徒数は減ったが、今も約220人が教員と一緒に生活している。輪島市は3月中に輪島に戻ることを見込んでいるが、水道の復旧など、復興の状況次第では期間が延びる可能性もあるという。 市教委などによると、生徒たちは授業のほか、体育館で体を動かしたり、ドローンの操縦やダンスといった体験イベントに参加したりしているという。 白山市の避難先では、輪島の教員の負担を減らそうと、他県の教員やカウンセラーらも入り、授業をしたり生徒の相談に乗ったりしている。生活指導などのために応援に入った広島県教委の土田俊弘さん(46)は「初めは友だちと再会したことがうれしくて浮足立っていたが、時間が経つにつれて様々な不安を口にするようになった」と振り返る。 自宅が崩れ、家族も職を失ったという3年の女子生徒は、受験を目前に控えても「自分の将来のことを考える余裕なんてない」と話したという。土田さんは「生徒も本当は輪島の先生ともっと話したいはず。生徒と向き合う時間を作ってあげたい」と話す。 一方で、輪島で学習を続ける生徒もいる。 東陽中1年の道下稜生(いず… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
運賃箱から300万円着服、市バス乗務員免職 「罪悪感で」メモ残す
谷辺晃子2024年2月16日 19時30分 市バスの運賃の一部を着服したとして、兵庫県伊丹市交通局は16日、乗務員の男性(54)を懲戒免職処分にしたと発表した。約3年4カ月にわたり運賃箱を不正に操作して現金を抜き取り続け、被害総額は約300万円にのぼるという。 市交通局によると、乗務員は2020年10月ごろから今年1月28日までの間、路線バスの運賃箱にある操作パネルの「ベルト停止」部分をタッチ。投入された現金がベルトを通って金庫へ落ちるのをストップさせて、運行中や終点到着時に取り出して制服のポケットに入れていたという。 1月27日、乗客から「乗務員が不審な動きをしていた」と市交通局へ通報があって発覚。市交通局がドライブレコーダーを確認し、指摘通りの動きが映っていた。 翌28日の聞き取りで、乗務員は着服を認めた。「クレジットカードの返済が多く、それに充てたかった」と説明しているという。 乗務員は着服した日付や人数の一部を記したメモを残しており、市交通局の調べに「罪悪感のようなものがあり、自分の罪を記録しておかないといけないと思った」と話したという。 乗務員は勤続10年6カ月で、遅刻や無断欠勤もなく、無事故だった。 運賃は大人210円、子ども110円で、乗車時に支払う。交通系電子マネーの普及で、現金での支払いは全体の10~15%程度という。 着服は1日平均13人分程度で、2800円ほどだったが、1万円近いときもあった。市交通局は、着服金をすべて弁済していることなどから刑事告訴は見送る方針。(谷辺晃子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
被災者の心のケア、厳しい過疎地 専門家「移住と病院集約が選択肢」
能登半島地震の発生以来、被災地では厳しい環境での生活が続く。家族の死、自宅の倒壊、長引く避難生活……。ストレスや不安から、心の不調を訴える人も増えてきた。心の傷を放置すると様々な精神疾患につながりかねず、持続可能な支援態勢が求められる。 被災者の心のケアの必要性は、1995年の阪神・淡路大震災で注目された。地震に伴う恐怖の体験や、大切な人との死別の体験は、長年にわたり被災者の心に影響を及ぼす。また、長引く避難生活によるストレスや孤独は、うつ病やアルコール依存症といった心の病気や、自死につながるリスクもある。 国は東日本大震災後の2013年、発災直後に被災地に赴いて心のケアにあたるDPATを発足させた。能登半島地震でも、道路が寸断されるなど支援が届きにくい中、16日までに計169隊が活動し、現地の医療機関の支援や被災者のケアにあたっている。 ただDPATを始めとする外部の支援も引き揚げつつある。長期にわたる心のケアを最終的に担うのは、地元の行政や医療機関、保健所などになる。一方で医療過疎地である奥能登は、精神科医療に携わる人材も限られており、厳しい状況だ。 ■「コミュニティーを維持して… この記事は有料記事です。残り1293文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
耳に残る「助けて」の声、眠れない被災者も 長引く避難で増える相談
2月上旬。能登半島地震の被災地にある避難所に設けられた救護室で、女性が涙ながらに訴えた。 「地震のことを夢に見る。夜、眠れない」 あの日、女性の両親は倒壊した家の下敷きになった。救助を求めたが、津波が襲って来る。逃げるしかなかった。 「『助けて』って言う声が耳に残っている。自分が置いていったという気持ちがぬぐえない」 女性と向き合うのは、精神科医と看護師らでつくる「災害派遣精神医療チーム(DPAT)」だ。この日は、宮城県から応援で入った東北大災害科学国際研究所の國井泰人准教授が率いるチームが往診した。 「ご飯は食べられている?」「つらかったね」。國井さんは女性の話に相づちを打ちながら状況を聴き、診察を終えると薬を処方した。 全国から応援に入っているDPATは、心のケアが必要だとの情報が共有された被災者を往診しながら、各避難所を回っている。 「想像を絶する体験に加え、長引く避難生活でメンタル面の不調が顕在化しやすい。東日本大震災では、10年経ってからPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症した被災者もいた。長期的なサポートが必要だ」と國井さんは話す。 少しずつ信頼築き、ケアにつなげる 震度6強の地震や津波で住宅の4割が全壊し、103人の死亡が確認された石川県珠洲市では、いまも約1300人が避難所生活を続ける。 自らも建物の下敷きになった… この記事は有料記事です。残り914文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル