島脇健史2024年2月10日 8時04分 大阪府茨木市の市立障害者生活支援センター「ともしび園」に通う市内の30代男性が、職員から入浴の支援を受けた際に重度の全身やけどを負ったと、市が9日発表した。同園は、市が社会福祉法人「とんぼ福祉会」(茨木市)に指定管理で運営を任せている。市が原因を調査中で、同会の処分を今後検討する。 市によると、男性は5日午後2時ごろ、ストレッチャーに横たわったまま、機械を使って入浴する支援を受けた。入浴後、男性の全身が真っ赤になっていたことから、園側が119番通報。男性は体表の85%にあたる首から下の全身にやけどを負い、病院の集中治療室で治療を受けている。 園の職員は温度計で測って40~42度でお湯を張り、5~10分間入浴させるマニュアルだった。だが、実際には職員は温度を測っておらず、マニュアルの設定より高温だった可能性があるという。 男性の入浴支援は職員2人が担当していた。入浴中は派遣職員が見守っていたが、正規職員は別室の更衣室で入浴後の準備をしており、その場を離れていたという。男性は自分の言葉で意思伝達するのが難しく、入浴中も「熱い」などと伝えられなかったとみられる。 園は現在、入浴支援を中止している。市の担当者は「被害者に深くおわび申し上げる。原因を調査し、再発防止に努める」と話す。(島脇健史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
倉庫に3日間居座ったクマ、ついに捕獲 今冬異例の目撃数記録の秋田
2024年2月10日 8時15分 秋田市御所野湯本6丁目の運送会社の倉庫内に、6日からクマ1頭が居座り続けた。9日午前5時すぎ、市などが倉庫内に仕掛けた箱わなにクマが入っているのを確認し、捕獲された。けが人はいない。 秋田東署などによると、クマは体長約1メートル。6日昼前に、倉庫内で作業をしていた男性が目撃して通報した。7日にわなを仕掛けたがクマは寄りつかず、8日には吹き矢で麻酔をかけて捕獲しようとファイバースコープで倉庫内を捜索したが、クマは見つからなかった。 県によると、今年に入り県内のクマの目撃は1月末現在で計15件。クマは冬眠に入るため、例年だと1、2月合わせても目撃は数件程度にとどまり、今冬は異例という。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「誰が、なぜ?」模試の誤答→正答に書き換え 佐賀有数の進学校
三ツ木勝巳2024年2月9日 20時20分 佐賀県で1月に行われた県下一斉模擬試験をめぐり、県立佐賀西高校(佐賀市)で2年生4人の誤った解答が、正答に書き換えられていたことが分かった。同校は生徒と教員から聞き取り調査を行ったが、関与した人物などは分からなかったという。 同校によると、模試は先月6、7日に行われ、2年生は約280人全員が対象だった。10日に答案を返却したところ、1人が1教科の答案について「自分が解答した状態に手が加えられている形で採点されている」と申し出た。確認をしたところ、さらに同じ教科でこのクラスの3人の答案が、同様に書き換えられていたことが判明したという。 採点は、教科を担当する教員が執務室で行ったが、採点途中で鍵をかけずに部屋を出ることがあったという。同校では、答案に近づく可能性があった教員4人と生徒34人に事情を聴いたが、書き換えに関する情報は得られなかった。 佐賀西高校は、県内有数の進学校。この模試は、生徒の学習到達度をみるもので、学校での成績には反映しないという。同校では、今後について県教委と相談しながら対応を考えるとしている。野村弘文副校長は「誰がどういう目的でやったかわからないが、答案の管理について不適正な点があった。今後は答案管理の適正化を徹底し、再発防止を図る」と話した。(三ツ木勝巳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大量の血痕あった車、放置前に男2人が乗車 事前の足取りも判明
有料記事 杉江隼 宮坂奈津 マハール有仁州2024年2月10日 5時00分 千葉市花見川区で1月中旬、大量の血痕が車内に残った軽ワゴン車が見つかった事件で、この車が放置される前に少なくとも2人の男が乗車し、東京都内や千葉県市原市内を走行していた。捜査関係者への取材でわかった。千葉県警は詳細な走行経路の特定を急ぐとともに、車を運転していた人や同乗者の確認を進めている。 徐々に明らかになる、放置前の「足取り」 捜査関係者によると、軽ワゴ… この記事は有料記事です。残り443文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「常習的虐待の一環」と祖母に9年求刑 大阪・2歳女児熱中症死
有料記事 前田智 井石栄司2024年2月10日 5時30分 大阪府富田林市で2022年6月、当時2歳の女児が自宅で熱中症で死亡した事件で、保護責任者遺棄致死と逮捕監禁の罪に問われた祖母の小野真由美被告(47)の裁判員裁判が9日、大阪地裁堺支部で結審した。検察側は「常習的な虐待の一環で、貴い命が奪われた結果は重大だ」と述べ、懲役9年を求刑した。弁護側は「被告は深く反省している」などとして、懲役5年6カ月が適切だと訴えた。判決は16日に言い渡される。 亡くなったのは小野優陽(ゆうは)ちゃん。起訴状などによると、小野被告は内縁関係の桃田貴徳被告(52)=懲役6年の判決を受け控訴中=と共謀。22年6月24~27日に計57時間、自宅寝室のベビーサークル内に優陽ちゃんを閉じ込めた。27日夜、優陽ちゃんの手足を粘着テープで縛り、小野被告らが大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などへ旅行中、29日までサークル内に放置。十分な水や食料を与えず、熱中症で死亡させたとされる。 検察側は論告で、小野被告は20年1月に自身の三男の娘の優陽ちゃんを引き取り、同年6月、優陽ちゃんが輪ゴムを誤飲したため、桃田被告とベビーサークルを自作したと指摘。22年5月ごろ、優陽ちゃんがおむつを投げるようになり、サークル側面や上部を板で囲み、外泊のたびに閉じ込めたと主張。「外泊を楽しみ、自宅を汚されないようにするためとの動機は身勝手だ」と訴えた。 弁護側は、小野被告が幼少の… この記事は有料記事です。残り407文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
AIただ乗り、国の歯止め案を一定評価 新聞協会「著作権法改正も」
日本新聞協会は9日、文化庁が示した「AIと著作権に関する考え方」素案に対する意見を公表した。「著作権法に関して従来より踏み込んだ解釈を明らかにし、権利の適正な保護に向けて一歩前進した」と評価する一方、あいまいさが残るとして、法改正を求めた。 素案は、生成AI(人工知能)が記事や画像データなどを無断で利用する「ただ乗り」(フリーライド)に懸念の声が上がっていることを受け、著作権法の解釈を明確化したもの。これまで原則として許諾なくできるとされてきたAIによる著作物の学習について、特定の作家の作品を学習して似た作品を生成するなどの目的がある場合は許諾が必要と示した。この点について、新聞協会は意見書で「無秩序な学習利用に歯止めをかける解釈だ」と一定の評価をした。 また、最近は検索エンジンにAIを組み合わせたサービスが登場。検索すると報道機関の記事を引用する形で文章を生成して表示され、元の記事と多くが一致している例もある。素案では、このサービスについて、元の記事のごく一部を抜粋することを認めた「軽微利用」の範囲を超える場合は、許諾が必要となるとした。 この点について、協会側は「実際に軽微利用の程度を超えるような事例が多発していることは看過できない。事業者は事態の改善を急がなければならない」と指摘。対価が支払われず、良質な報道コンテンツが提供されなければ、国民の知る権利が阻害されるとして懸念を表明してきたが、改めてAIの開発者やサービス提供者に対策を求めた。 一方、協会側が求めた法改正に素案が触れなかったことについては、「解釈だけでは権利保護を図るには限界がある。主要国と比べて権利者に不利な規定を放置する合理的な理由もない」として、法改正に向けた検討を急ぐように訴えた。 素案については、文化庁が12日まで意見公募(パブリックコメント)をしている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
春節迎え「アフリカ豚熱」警戒強める 「侵入許せば畜産業は壊滅的」
有料記事 座小田英史 伊藤隆太郎2024年2月9日 20時40分 農林水産省が豚やイノシシの伝染病、アフリカ豚熱(ASF)侵入への警戒感を強めている。中国などアジアのほぼ全域で感染が拡大し、韓国では昨年末、九州に近い釜山で確認された。国内で感染が確認されたことはなく、10日の春節(旧正月)にあわせた大型連休も迎え、空港や港では水際対策が強化されている。 ASFは、人には感染しないが、豚やイノシシが感染すると致死率はほぼ100%とされ、有効なワクチンはない。 農水省によると、アジアでは2018年に中国で発生。飼育豚が死亡と殺処分で4割減り、豚肉価格は2倍以上になったという。韓国では19年に北部で確認され、南部の釜山まで拡大。九州へ向かうフェリーターミナル近くでも、野生のイノシシの感染が複数確認されており、現在、急激に広がっているという。 ウイルスは人に付着しても移… この記事は有料記事です。残り634文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄県南城市長から「胸をつかまれた」 元運転手の女性が提訴
棚橋咲月2024年2月9日 21時30分 沖縄県南城市の古謝景春市長(68)からのわいせつ行為で精神的苦痛を受けたなどとして、市長の公用車の元運転手の女性が9日、市長と市に計404万円の損害賠償を求めて那覇地裁に提訴した。 訴状によると、女性は2022年7月に市と契約を交わし、翌月から業務を開始。直後から車内で「出張に行くか。一緒に行くか。行く時は別さ。泊まるのは一緒さ」「職員宿泊研修は市長の部屋に泊まるか。自分も泊まりたいと担当に言え」といったセクハラ発言を繰り返し受けたとしている。 同年12月9日には忘年会の帰路、運転中に「手を握らせ」と言われて抵抗すると、腕をつかまれたり手を握られたりしたうえ、市長の自宅近くに着くと、左脇から手を入れられて胸を強くつかまれたとしている。 女性は同12日、市に相談し、聞き取り調査を受けた。その後、年末での契約解除を通知されたという。訴状では「屈辱に堪えながら業務を遂行してきたが、わいせつ行為にまで及び、極めて深刻な精神的苦痛を受けた」と主張している。 古謝市長は通算4期目。市総務課を通じ、「ノーコメント」としている。(棚橋咲月) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
辺野古、政府が名護市と直接協議の場設置へ 知事「県との対話を」
有料記事 笹川翔平 渡辺丘2024年2月9日 21時30分 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事をめぐり、林芳正官房長官は9日、首相官邸で沖縄県名護市の渡具知武豊市長と面会した。渡具知氏は、移設に伴う地元の不安払拭(ふっしょく)のため、市と国が直接協議する場の設置を求め、林氏は前向きに検討する考えを伝えた。 林氏は会談後の記者会見で、「安全、安心な生活環境を確保するため、協議の場を設置するよう要請があった」と説明。「地元の不安を払拭したいという市の考えに真摯(しんし)に向き合うことが必要」と述べ、参加者や開催時期について、具体的な検討を進める考えを示した。 政府は昨年末、軟弱地盤が広… この記事は有料記事です。残り559文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
リコール団体事務局長に懲役2年求刑 検察「高須氏からの支援目的」
高橋俊成2024年2月9日 21時45分 2019年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展に端を発した大村秀章・愛知県知事へのリコール署名偽造事件で、地方自治法違反罪に問われたリコール運動団体事務局長の田中孝博被告(62)の公判が9日、名古屋地裁であった。検察側は「民意に基づかない不正な手段で知事の解職をもくろみ、直接民主制への信頼を大きく揺るがした」と述べ、懲役2年を求刑した。 検察側は論告で、元県議の田中被告は19年の県議選で落選し、将来的に衆院選に立候補する意向があったと指摘。その上で、美容外科院長で運動団体会長の高須克弥氏の名を挙げ、「リコールを成立させることで高須氏の歓心を買い、後援を得ようと考え犯行に及んだ」と動機を述べた。 この事件では、被告の次男(31)と広告関連会社元社長(41)も共犯の罪に問われ、有罪が確定している。 検察側は田中被告がリコール成立に必要な約86・7万を超える署名の偽造・収集を計画していたと主張。この2人に指示するなどして、事前に偽造に必要な愛知県内の住民80万人分の名簿データを入手したり、多数のアルバイトを手配して遠く離れた佐賀市内で偽造させたりしたと指摘。「犯行は計画的で大規模。被告はその首謀者で、刑事責任は重大だ」と非難した。 名古屋地検によると、被告らは20年10月下旬、佐賀市でアルバイトに愛知県内の有権者計71人の氏名を署名簿に書き写させたとされる。(高橋俊成) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル