近藤咲子2024年2月28日 12時33分 東京ディズニーシー(千葉県浦安市)に6月、新たなテーマポートがオープンするまで「あと100日」となった27日、正面エントランスなどほぼ完成したエリア内の画像などがお披露目された。ディズニーのアニメ映画に登場したお城や酒場などが内装に至るまで忠実に再現されており、映画の世界に飛び込んだような気分を味わえる。 新テーマポート「ファンタジースプリングス」は三つの人気映画を題材にしている。「アナと雪の女王」がテーマの「フローズンキングダム」、「ラプンツェルの森」、「ピーターパンのネバーランド」の3エリアと、直営ホテルの「ファンタジースプリングスホテル」で構成されている。 テーマポートの正面エントランスでは、キャラクターたちをかたどった岩に囲まれた「魔法の泉」が来園者を迎える。各エリア内のレストランでも、それぞれの映画の世界観を反映したハンバーガーやブラウニーなどが楽しめるという。 この日開かれた記念式典で、オリエンタルランドの高野由美子会長兼CEO(最高経営責任者)は「構想期間を含め約10年、投資金額は3200億円と東京ディズニーシーに次ぐ大規模開発で、世界に誇れる新たなディズニーファンタジーの世界を作り上げた。世界が注目するオンリーワンの場所になると確信している」と話した。 「ファンタジースプリングス」は6月6日オープン。入場には、東京ディズニーシーの入場券に加えて、エリア内のアトラクションの「スタンバイパス」(無料)または「ディズニー・プレミアアクセス」(有料)が必要。(近藤咲子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北陸の被災地に届けたい「炭鉱人の心」 ハワイアンズのフラガール
西堀岳路2024年2月28日 13時00分 能登半島地震の被災地に東日本大震災の被災地から届けたい、炭鉱時代の助け合いの精神。福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズは8日から、フラガールの踊りを収録したメッセージ動画を北陸地方に向けて公式ユーチューブチャンネルに公開している。 東日本大震災当時、フラガールたちは各地へ避難した人たちを励まそうと、約5カ月かけて全国を巡ったことがある。13年前のメンバーは代替わりしてもういないが、担当者は「能登の被災地や避難所のニュース映像が、あの頃を思い出させた。今できることはないかと話し合った」という。 動画は、このために収録した「花は咲く」、全国キャラバンの時の代表曲「クウレイマイレ」、日々のショーの最後に踊る「フラガール~虹を~」の3曲。冒頭、キャプテンのマーラエ穂里(みのり)さんが、被災者や復興関係者に向け、「(東日本大震災では)たくさんの支援とやさしさに助けられました。誰もが1人ではありません。遠く離れていても私たちはつながっています」と呼びかける。 フラガールたちは2011年5月、東京電力福島第一原発事故があった福島の風評も好転させたいと、創業前年以来46年ぶりとなる全国キャラバンをスタート。東北~九州の26都府県と韓国・ソウルの125カ所で計247回公演した。 当時のリーダーは「受け継いできた『一山一家(いちざんいっか)』の精神が原動力だった」と取材に答えている。炭鉱閉山の起死回生策で生まれたハワイアンズで、半世紀以上たってもフラガールたちは炭鉱時代の「団結」や「助け合い」を意味するこの言葉を大切にする。 この全国キャラバンを小学4年の時に故郷で見て、フラガールを志した山口県出身の大木美海(みみ)さん(56期生)は取材に、「踊りで人の心を動かすことが出来ると知った。自らも被災者で大変ななか、全国に笑顔を届けた先輩たちと同じ活動に参加できて光栄です」と回答した。 「メンバーは替わっていきましたが、踊りや伝統は変わっていません。見て下さる方を一人でも元気にしたい、笑顔にしたいという思いは、大切に受け継がれています」(西堀岳路) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
陸自発砲事件、元自衛官候補生の19歳を強盗殺人罪で起訴 岐阜地検
2024年2月28日 13時10分 岐阜市の陸上自衛隊日野基本射撃場で男性隊員3人が銃で撃たれて死傷した事件で、岐阜地検は28日、自衛官候補生だった渡辺直杜(なおと)容疑者(19)を強盗殺人と同未遂の罪で起訴し、発表した。地検は認否については明らかにしていない。 岐阜地検によると、渡辺容疑者は射撃訓練中だった昨年6月14日、弾薬を奪おうと小銃を発砲。菊松安親陸曹長(当時52)と八代航佑2曹(当時25)を死亡させ、原悠介3曹(26)に重傷を負わせたとされる。 地検は、今年1月までの約6カ月間、渡辺容疑者の事件当時の精神状態を調べるための鑑定留置を実施。その結果を踏まえて刑事責任を問えると判断し、岐阜家裁に送致。同家裁は2月19日、「刑事処分以外の措置を相当と認める事情は見当たらない」などとして検察官送致(逆送)していた。 送検時の容疑は殺人と同未遂だったが、弾薬を奪う目的で発砲したと判断し、強盗殺人と同未遂の罪を適用して起訴した。 2022年4月施行の改正少年法で、18、19歳の「特定少年」が事件を起こして起訴された場合は実名報道が可能になった。 ◇ 〈おことわり〉 改正少年法を受け、本社は今回の事件について、事件の重大性などを考慮し、起訴された少年を実名で報じます。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ビキニ事件」ともに継承 日本とマーシャルの生徒がアーカイブ化
米国が太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁で行った核実験で島民や漁船員らが被曝(ひばく)したビキニ事件について、日本とマーシャルの生徒がオンラインで交流しながらサイトを作った。1954年3月1日の水爆実験からまもなく70年。風化が進む「核の記憶」の共有と継承を、国境を超えて進めている。 「身近にいる人たちと核や気候の話になりますか」。月1、2回行っているオンライン会議。神奈川学園中学・高校(横浜市)の生徒が質問を投げかけると、首都マジュロにある私立コープスクールの生徒が「学校で働く人や親戚の人に話を聞きました」と答えた。 核被害、オンラインで発表し合う 両校の交流が始まったのは4年前。最初は手紙、そしてオンラインでつながった。互いの国で起きた核被害について調べて結果を発表し合う。その成果を「デジタルアーカイブ」(marshall.reearth.io)にまとめた。 サイトを開くと地図が広がる… この記事は有料記事です。残り1094文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大切にしてきた景色は今や人気スポット 自然保全の先駆け逝く
美しい風景を思い続けた50年だった。 市民が寄付金で土地を買い取るなどして自然や景観を保全するナショナルトラスト運動の国内の先駆けとなった和歌山県田辺市の「天神崎の自然を大切にする会」の相談役、玉井済夫(すみお)さんが18日、市内の病院で亡くなった。85歳だった。 1974年の会の発足時からのメンバーで、会の創立50周年記念誌をほぼ完成させたところだった。 「子どもたちが天神崎に親しんでくれている。この運動が続く限り、身近な自然を大切にする思いは引き継がれていくと思う」 生前、玉井さんはこう振り返っていた。 南米ボリビアの「ウユニ塩湖」のようだと数年前から人気の天神崎で、別荘開発計画が持ち上がったのは1970年代だった。 新宮市で生まれた玉井さんは… この記事は有料記事です。残り1140文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京都・嵐山に歌川広重も描いた名所が復活 雨の後だけ出現「幻の滝」
藤原定家ら多くの歌人に愛され、和歌に詠まれた京都・嵐山の「戸無瀬(となせ)の滝」。近年は樹木で覆い隠されて知られぬ存在になっていたが、地元観光関係者らが復活を目指して取り組んできた。水量が減って雨が降った後だけしか見られないことを逆手に取り、「幻の滝」として新たな観光名所にしたいと意気込む。 戸無瀬の滝は渡月橋の上流、大堰(おおい)川(桂川)右岸の国有林内にある。幅1メートルほどの小さな滝だが、かつては約85メートル下の川面まで、3段になって流れ落ちていた。郷土資料収集家の金久孝喜さんによると、昔の大堰川は水量が多くて流れも速く、戸を立てても水に流されて無くなることから別名・戸無瀬川と呼ばれたという。 戸無瀬の滝は古来より歌枕として知られ、藤原定家は「となせ河玉ちる瀬々の月をみて心ぞ秋にうつりはてぬる」と詠んだ。歴史書「増鏡」は、後嵯峨上皇の離宮から戸無瀬の滝を望むことができたとし、「いみじき絵師といふとも、筆も及びがたし」と絶賛。離宮の跡地に創建された世界遺産・天龍寺の庭園は戸無瀬の滝を借景として造られたと言われ、江戸時代には歌川広重が浮世絵に描くなど、戸無瀬の滝は長い間、渡月橋と並ぶ嵐山有数の観光名所だった。 しかし、明治以降にかつて天… この記事は有料記事です。残り448文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
10代だった僕の首を絞めた母へ 「待たせてごめん」48歳の卒業式
岐阜県内各地の公立高校で3月1日、卒業式がある。県立華陽フロンティア高校(岐阜市)の通信制課程で卒業生を代表して卒業証書を受け取るのは、山田智也さん(48)。10代のころは学校で机を投げて暴れ、教師にも母にも反発した。「長い間、待たせてごめんなさい」。母への感謝を胸に、式に臨む。 34年たった今も、忘れられない光景がある。中学の卒業が迫ったころ。いつものように自宅で母と言い争っていると、いきなり母に首をつかまれた。「あなたを殺して私も死ぬ」。ベッドに体を押しつけられて「死ぬ」と思った。その瞬間、「産んでくれた親にそんな言葉を言わせた。悪いな」との思いがよぎり、目尻に涙がにじんだ。母の手が緩んだ。 中学時代は教師に反発して胸ぐらをつかみ、飲酒や喫煙で補導された。校内で何かトラブルがあると教師に呼び出され、「ぬれぎぬ」を着せられたことも。だから、学校で机を投げて暴れた。母は何度も学校に呼び出され、周囲に悩みを相談していた。 数学と理科は得意だったが、内申点は芳しくなかったと思う。公私立の4高校を受験して落ちて、そのまま社会人になった。20歳のときにガス機器の施工・修理業者として独立。結婚して3児の父になった。 「お父さんも高校行ってないのに…」長男の一言で通信制へ 華陽フロンティア高校の門を… この記事は有料記事です。残り1054文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地震で骨折、痛みに耐え再起 輪島塗の塗師屋「ピンチをチャンスに」
能登半島地震で負傷したけがの痛みに耐えながら再起に挑む伝統工芸品「輪島塗」の塗師屋(ぬしや)が、石川県輪島市にいる。 「わじま龍作」ブランドを展開する池端漆香堂の社長・池端龍司さん(56)。塗師屋として、輪島塗の製造から販売までを請け負っていて、3人の職人を抱える。 地震があった1月1日、池端さんは工房兼店舗の1階にいた。建物は1階部分が潰れ全壊した。どうやって逃げ出したか思い出せないが、気づいた時には屋外にいた。右肩を2カ所、骨折していた。 すぐに病院へ行ったが、地震後の混乱で、痛み止めはなかった。自分より重傷の被災者もいたため、我慢することにした。 倒壊した店舗には、正月前に百貨店などから戻ってきた作品や、製作に半年から1、2年かけた完成間近の作品が残っている。窓や建物の隙間から、大きな輪島塗のテーブルや椀(わん)なども確認できた。 骨折した右肩は、2カ月近く経った今も痛みが残る。医者からは手術が必要な状態だと言われているが、作品が心配なので、店から離れることはできなかった。 このほど、知人の紹介で、重機を使って倒壊した建物から作品を取り出す作業のめどが立った。4月10日には、東京の日本橋三越本店で販売会があり、約300点を出品する。同月には仮工房で作業を始める予定だ。 池端さんは「ピンチをチャンスに変えたい。マイナスからのスタートだが、輪島塗の良さを被災前より広めたい」。(上田幸一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
118段は「日本一」 約600体のひな人形が登場 伊豆稲取の神社
南島信也2024年2月28日 7時00分 静岡県東伊豆町稲取の素盞嗚(すさのお)神社に、「日本一の段数」とされる118段のひな壇飾りが展示されている。神社の本殿に向かって伸びる急な石段にひな人形約600体とつるし飾り20対が置かれ、訪れた観光客らはその圧巻な様子を感激の面持ちで見上げていた。 稲取地区の伝統行事「雛のつるし飾りまつり」を盛り上げようと、町民らがひな人形を持ち寄って2014年に始まった。稲取温泉旅館協同組合の関係者ら7~8人が期間中、毎朝1時間ほどかけて並べ、午後3時になると片付ける。雨の日を除き3月10日まで見ることができる。 また下田市蓮台寺の天神神社も同じ118段のひな壇飾りを3月24日~4月7日まで展示する予定で、両神社とも仲良く「日本一の段数」を名乗っている。(南島信也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ブラジル人姉妹殺害し部屋に放火、被告に無期懲役判決 名古屋地裁
高橋俊成2024年2月27日 20時09分 愛知県半田市の県営住宅で2015年、ブラジル国籍の姉妹が殺害された事件で、殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた妹の元内縁の夫でペルー国籍のラ・ロサ・ビテ・エドガルド・アントニー被告(37)の裁判員裁判で、名古屋地裁は27日、求刑通り無期懲役判決を言い渡した。吉田智宏裁判長は「結果は誠に重大。(火災の)発見が遅れれば他の住人にも被害が及びかねない危険性が高かった」と非難した。 被告は捜査段階からほぼ黙秘していた上、直接証拠が乏しい中、検察側は状況証拠を重ねて有罪を主張。一方、弁護側は刑事責任能力がなかったなどとして無罪を訴えた。 判決は、被告には元内妻との間に交際を巡るトラブルがあったとし、これが殺害の動機になり得たと認定。その上で、火災発生時刻ごろに被告が現場周辺にいた▽事件当夜、被告と一緒にいた娘2人が警察官の職務質問に対し、事件の概要を知っているとの趣旨の話をした――ことなども踏まえ、「被告が犯人だと推認できる」と結論づけた。 また、判決は、姉妹と居合わせた娘2人らを火災現場から退避させるなどした被告の行動について「合理的で、完全責任能力があった」と指摘。弁護側の訴えを退けた。 判決によると、被告は15年12月30日、元内妻のアマリリア・マルヤマ・キンベルリ・アケミさん(当時27)と姉ミシェリさん(同29)の自宅で、2人の首を圧迫して殺害。ガソリンをまいて火を放ち、遺体ごと部屋を焼損した。(高橋俊成) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル