能登半島地震で被災した石川県輪島市の中学生たちが9日、学びやを巣立っていった。しかし、引き続き避難生活を余儀なくされ、ふるさとに残るか離れるかの選択も迫られている。「きっとまた会える」。思いを胸に別々の道を歩み始めた。 卒業式のあった東陽中の校舎には、校外学習などの思い出を刻んだ写真パネルが並んだ。 卒業生の川原千佳さん(15)は「3年間でみんな変わったなあ」と友だちと笑い合った。卒業生の5人は、保育園からずっと一緒に過ごしてきた仲だ。 自宅は大きく傾いて住むこと… この記事は有料記事です。残り782文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゴルフもエアコン代も、金品授受常態化か 元千代田区議あっせん収賄
有料記事 福冨旅史 三井新2024年3月9日 18時00分 東京都千代田区発注工事を巡る官製談合事件で、入札情報を漏らす見返りに賄賂を受け取ったとして、警視庁は9日、元区議の嶋崎秀彦容疑者(64)=同区=をあっせん収賄容疑で再逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 捜査関係者によると、嶋崎容疑者は逮捕容疑になった商品券など以外にも、ゴルフ旅行代やエアコン工事代を入札参加業者側に負担させていた。警視庁は金品の授受が常態化していたとみて、入札情報漏洩(ろうえい)の見返りにあたるかどうか調べる。 「談合グループ」との癒着 7年前からか 捜査2課によると、2020年5月の区立お茶の水小学校・幼稚園の関連工事の一般競争入札で、嶋崎容疑者は浜松市の配管工事会社からの依頼で、非公開情報を漏らすよう区職員に申し入れた。情報を同社に伝え、見返りで20年6~9月、同社など2社から商品券や飲食代、自宅の洗面台工事代の計30万円超の利益供与を受けた疑いがある。贈賄罪は3年の公訴時効が成立している。 同社は千代田区内に東京支店があり、16年ごろから任意団体「区災害対策管工事協力会」の会長だった。同課は、協力会には談合グループとしての機能があり、会員企業の間で非公開情報を共有し、入札を有利に進めたとみている。 捜査関係者によると、17年ごろから、嶋崎容疑者と協力会の間に癒着関係があった。家族らとのゴルフ旅行代や飲食代を負担させ、自身が営んでいたそば屋の店内にエアコンを8割引きで取り付けさせた。商品券をもらったほか、飲食接待も複数回受けていた。嶋崎容疑者からの要望を受けた同社が、金品を与えるよう会員企業に指示していたという。 「千代田ムラ」と称される癒着関係 同社に政治活動に関するパー… この記事は有料記事です。残り406文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
水戸納豆早食い大会に132人 優勝者は5本を43秒、粘りに苦戦も
張守男2024年3月9日 18時00分 水戸の納豆を全国にアピールしようと、「水戸納豆早食い世界大会」が9日、水戸市の千波湖畔で開かれた。地元の観光協会の主催で、今回で20回目。県内外の男女132人が出場し、納豆の粘りに苦戦しながら勢いよくかきこんだ。 予選は、納豆をかけたご飯を食べるタイムで競った。男女それぞれ上位10人が進出した決勝では、「男性の部」はわら納豆(70グラム)5本分を、「女性の部」は3本分を食べきる早さで勝敗を決めた。 男性の部では、5本を42秒99で完食し、前回優勝者で岩手県一関市の会社員岩渕恭史さん(39)が連覇した。「寒さで昨年より食べにくくてタイムは伸びませんでした」と言いつつも、「(優勝できて)よかったです」と笑顔を見せた。 女性の部で優勝した水戸市の公務員大武由起子さん(48)は、3本分を46秒68で食べきった。「新型コロナ禍前に出たことがあったが久々の出場で優勝できてよかった。納豆はこれからも毎日食べていきたい」と話した。 総務省の家計調査によると、2023年の水戸市の1世帯あたりの納豆購入額は全国3位(6450円)だった。2016年を最後に首位から遠ざかっている。1位は盛岡市(6810円)、2位は秋田市(6539円)だった。(張守男) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
輪島の中学、涙と笑顔の卒業式 地震乗り越え門出の5人祝うアーチ
能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市町野町の市立東陽中学校で9日、卒業式が行われた。保護者や教職員らが見守るなか、5人の卒業生は新たな門出を迎えた。 市の指定避難所となっている体育館は使用できないため、式は美術室で行われた。 式の冒頭では能登半島地震の犠牲者を悼み、参加者が1分間の黙禱(もくとう)を捧げた。卒業生代表の答辞では、読み上げた生徒が感極まり涙する場面もあった。 式が終わると在校生からメッセージが書かれた色紙を手渡された。校舎の玄関では保護者らが2列に並んで両手を上げ、アーチ状の花道をつくると、卒業生は花束を抱えて笑顔で通り抜けた。(田辺拓也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
行けないと思っていた卒業式 不登校だった中3、取り戻した自信
様々な事情で登校していない子どもたちが通う大阪府泉佐野市のフリースクール「キリンのとびら」で9日、卒業式があった。人とは違う中学生活を送った3年生9人はスクールでの日々を振り返り、新たな一歩を踏み出した。 運営するのは、市内で子どもの居場所づくりに取り組むNPO法人「キリンこども応援団」(水取隆博代表理事)。2回目となる卒業式で、それぞれが「卒業のことば」を述べた。 中野ゆめさんはもとの中学校では周囲との差を感じ、自分ができないことにばかり目を向けてしまい、2年生の時から通えなくなった。親への申し訳なさから自分を責め、将来への不安を抱えていた。 ■「自信持っていい」… この記事は有料記事です。残り393文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ブラインドサッカー日本選手権 mejirodaiが品川を破り優勝
伊藤進之介2024年3月9日 21時00分 ブラインドサッカーの日本選手権決勝が9日、東京都町田市の町田市立総合体育館であり、free bird mejirodaiが、前大会優勝のパペレシアル品川に3―1で勝利し、2大会ぶりの優勝を果たした。 mejirodaiは前半、大会得点王になった鳥居健人のゴールで先制。後半開始直後に同点とされたが、品川の得点源の川村怜を徹底してマーク。園部優月が勝ち越し点を、続いて北郷宗大が3点目を決めて勝利した。 ブラインドサッカーの日本選手権は今大会で21回目。過去最多の全国24チームが参加し、決勝の2チームにはパリパラリンピック出場を決めた男子日本代表選手が多く所属している。 会場では、弱視の人が「視覚支援機器」を使って試合を「見る」、都主催の観戦会も開かれた。眼鏡などで矯正しても視力が弱かったり、見える範囲が狭かったりする人たちが、機器を使って、ブラインドサッカーの国内最高峰のプレーを楽しんだ。 機器はQDレーザ社が開発した、「RETISSA ON HAND(レティッサ オン ハンド)」。レーザーを使った世界初の視覚支援機器で、カメラで捉えた映像をリアルタイムで微弱なレーザーに変換し、網膜に直接映像として投影するという。装置を使って初めてブラインドサッカーを観戦した生駒夢さん(27)は「はっきり見えて、世界が変わった。スポーツ観戦では会場の雰囲気を楽しんでいたが、ゲームの動きを追えて、臨場感もある」と話した。(伊藤進之介) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「赤か青かでなく、私は紫」 外国ルーツの子がたどり着いた答え
「日本人? ブラジル人? 私は『なにじん』だと思いますか」 昨年12月。横浜市鶴見区の市立潮田中学校の体育館に、地元で生まれ育った日系ブラジル人3世、安富祖(あふそ)樹里さん(29)の声が響いた。 同校は生徒の2割が外国にルーツを持つ。そうした子たちのアイデンティティーについて考えてもらおうと、安富祖さんを講演に招いた。 外国ルーツの子は、自分では日本人だと思っても、周りからは外国人にみられて差別的に扱われたり、日本を自分の居場所と感じられなかったりすることがある。一方、親の母語(子どもの時から自然に使っていた言葉)が分からないと、ルーツの文化を理解できず、誇りを持てないことも少なくない。 自分は何者なのか――。安富… この記事は有料記事です。残り1086文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 多民社会 日本はすでに多くの外国ルーツの人たちが暮らす「多民社会」になっています。社会の変化と課題を見つめます。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
漫画の神様に猛アタック、大和和紀さんと山岸凉子さんが語る札幌時代
家も近い「初めての漫画友達」だった――。「あさきゆめみし」の大和(やまと)和紀(わき)さんと「日出処(ひいづるところ)の天子」の山岸凉子さんの2人展が、青春時代を過ごした札幌市の東1丁目劇場で始まった。40年以上にわたって読まれ続ける代表作をもつ少女漫画の巨匠2人による初めての企画展。初日の9日はトークイベントも行われ、ファンの女性たちが詰めかけて、大盛況だった。 イベントで「札幌同期」の2人は互いの作品の感想を述べ合った。高校時代は大和さんの父親が当時経営していた喫茶店の「ポールスター」や「西林」でお互いの原稿を見せあったり、マンガについて話し合ったりして仲を深めたという。 雪まつりを訪れた手塚治虫さんに2人で猛アタックし、自分たちの原稿を見てもらうことに成功した。 記者会見で大和さんは「絶対… この記事は有料記事です。残り788文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大和和紀さんと山岸凉子さんが記者会見、一問一答
「あさきゆめみし」の大和和紀さんと「日出処の天子」の山岸凉子さんの記者会見での一問一答は以下の通り。 ――お互いの作品で、好きなキャラクターがありましたら、教えてください。 大和「バランスのとれた蘇我毛人(そがのえみし)。普通人としての物事の見方、振り回されていく姿とか、一般人としての視点がいいなと思う。あとは刀自古郎女(とじこのいらつめ)は気が強くて、かっこいいな、という見方です」 山岸「光源氏は女性から見ると、これは……というところがやっぱりね。それを大和さんは頑張って、読者のために正当化して頑張って描いてくる手腕がすごいな、と。力技だなと思っております(笑)。一番好きなのは紫の上とか。正直泣きましたね。だって死んでいくのに、光源氏のことを心配する人がその瞳を見ながら死んでいくんですよね。いや、すごいなと思っていました」 ――二つの作品の連載中に多かった反響や印象に残っている感想がありましたら教えてください。 大和「連載以降の読者さんは『これは源氏物語なんだ』ということを意識して読んでくださってますけど、最初の人たちは「前置きがない」っていうのが多くて『源氏を許せません』というのも多く。あとは死ぬことになってる人物を『殺さないでください』といった希望も多かった」 山岸「私はひどいことに、当時いろいろ来るファンレターを一切読まずという姿勢でしたので、当時、どういう風になっていたのかよくわかりません。なぜ読まないかというと、読者が何げなく書いた手紙を妙に意識しちゃって、素直に読み進められないんです。当時、一生懸命書いてくれた読者には申し訳ないと思っています」 … この記事は有料記事です。残り3010文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特産買って支援を、東京駅近くに石川県アンテナショップ 首相も祝う
石川県の新しいアンテナショップ「八重洲いしかわテラス」が9日、東京駅八重洲口近くのビル(中央区八重洲2丁目)に開業した。馳浩知事、岸田文雄首相や森喜朗元首相、能登半島地震で被害を受けた同県輪島市出身の漫画家永井豪さんらが式典に参列。特産品購入や観光を通した復興支援を訴えた。 「1万人を超える人が古里を離れ、避難所暮らしをしている。東京や全国のみなさんが、石川の物産を消費して被災地を応援していただきたい」。馳知事はこうあいさつし、「来週(16日)には北陸新幹線の小松、加賀温泉が開業するので、旅行でも応援いただきたい」と述べた。 岸田首相「復興の拠点として期待」 岸田首相は祝辞で「新幹線の延伸開業はビジネスや観光など地域の活力につながる大きな出来事。首都圏と石川、北陸の復興の拠点となるような場所になればと期待している」と述べた。森氏も「(新幹線が)福井まで初めて行くことは大変意味がある。北陸にとって新しい時代だ」などと述べた。 店には輪島市の朝市通りの火災に遭った永井豪記念館のグレートマジンガーのフィギュアも展示。永井さんは「輪島市出身の漫画家として、石川県が復興するぞというのをアピールできたら」と語った。 最前列に並んで入店した横浜市の会社員男性(35)は「石川は観光も減ったと聞いている。ここでたくさん買って応援したい」と話した。 店の売り場面積は、昨年10月に閉じた銀座の店より少し広い350平方メートル。八重洲いしかわテラスのホームページ(https://ishikawa-antenna.jp/)。(朝倉義統) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル