2024年3月12日 20時50分 静岡県湖西市の浜名湖で同県袋井市の通信制高校2年、斉藤宇川(うかわ)さん(17)が遺体で見つかった事件で、県警は12日、浜松市中央区佐鳴台2丁目、無職堀内音緒(ねお)容疑者(21)と、同区の無職の少年(18)を殺人容疑で再逮捕し、発表した。警察は認否を明らかにしていない。 捜査本部によると、2人は2月5日、共謀のうえ殺意を持って、湖西市内で斉藤さんを水死させた疑いがある。 県警は2月20日、この2人を浜松市内の斉藤さんの知人宅近くで同月5日未明、斉藤さんを殴打するなどしてけがを負わせた上で乗用車に監禁したとする傷害と監禁容疑で逮捕。また、2人と共謀した監禁容疑で、いずれも17歳で、同県磐田市の土木作業員の少年▽浜松市中央区の塗装工の少年▽同区の会社員の少年の3人を逮捕していた。5人とも斉藤さんが殴打された現場にいた。斉藤さんと面識があった容疑者もいるという。 捜査関係者によると斉藤さんは2月4日午後7時ごろに「遊びに行く」と家族に言い残して自宅を出て知人宅を訪問。5日未明まで容疑者らと過ごしその後、この家を出た。バイクをめぐり、容疑者らとトラブルになったという。 静岡地検浜松支部は、容疑者のうち17歳の3人を静岡家裁浜松支部に送致した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
労働の対価、「報酬としてはない」 牧場経営の家族が裁判で認識示す
石垣明真2024年3月12日 21時00分 長年住み込みで働いていた牧場(北海道恵庭市)で虐待されていたとして、知的障害のある男性3人が、牧場の経営者家族と市に損害賠償計約9400万円の支払いを求めた訴訟の口頭弁論が12日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であった。経営者家族の2人が、原告側の訴えに対する認識を明らかにした。 訴状によると、原告の3人はいずれも60代の男性で、同市の「遠藤牧場」に住み込んで働いていたが、賃金は支払われていなかった。原告側は、3人は牧場内のプレハブ小屋の個室で生活していたが、小屋に水道はなく、暖房は1部屋にしかなかったと主張。食事がレトルトカレーなどの「かなり質素なもの」だったとするほか、3人の障害年金が搾取されていたともしている。 12日の口頭弁論で、経営者だった遠藤昭雄氏(故人)の妻・栄子氏と息子の護氏の2人が、原告の訴えに対する認識を明らかにした。 地裁に提出した回答書によると、2人は、原告3人の労働に対する対価について「報酬としてはないが、ジュースなどの提供をしていた」と説明。栄子氏は、「賃金に関する全てを主人(昭雄氏)に任せていた。亡くなってからも、そのまま主人のやり方を継続していた」とする認識を示した。 2人はこのほか、どの部屋にも水道がなかった一方で、3人の部屋全てに暖房はあったとした。食事については、母屋で調理した食事を提供するなどしていたという。だが、その具体的な内容は明らかにしなかった。 金銭管理は、栄子氏が担当していたと説明した。3人の通帳を管理し、昭雄氏と相談のうえ現金の引き出しも行っていたという。そのお金は3人の生活費などに使っていたとしている。護氏は「両親が管理していたので、分かりません」とした。(石垣明真) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原告らへの尋問を行う方針を札幌地裁が示す 被疑者ノート訴訟
石垣明真2024年3月12日 21時00分 道警に逮捕された後、勾留中に弁護士との接見内容を記した「被疑者ノート」を警察官に取り上げられたり、自白を強要されたりしたなどとして、その後不起訴処分になった女性と担当弁護士が、黙秘権などを侵害されたとして道に慰謝料を求めた訴訟の口頭弁論が12日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であった。この日、女性に対する尋問を今後の期日で行う見込みが布施裁判長から示された。 道警は2021年、女性を息子に対する監禁容疑で逮捕。息子は、女性の逮捕翌日に死亡した。女性はその後、嫌疑不十分のため札幌地検から不起訴処分とされている。 原告側は12日の弁論で、取り調べの音声・映像記録をもとに、警察官が女性の「人格権」を侵害する発言を繰り返したと改めて主張。警察官は「最期にみたママの姿って、すっげえ怖いママのままで終わってるぞきっと」などと述べていたと明らかにした。 原告側は女性の本人尋問も申請した。傍聴人から、女性が見えないように囲いを設けるといった配慮をすることを前提に、取り調べの状況や被疑者ノートに関することを尋問する予定だとした。 布施裁判長はこの日の弁論で、女性のほか、被告側が申請した警察官2人に対する尋問を次々回以降に行う方針だと明らかにした。 一方、被告の道側は「自白の強要などをした状況は、全く認められない」としている。(石垣明真) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
能登半島地震の初動対応、政府が検証開始 改善抽出し復旧・復興に
能登半島地震での政府の初動対応などを巡る検証作業が12日始まった。被災自治体との情報共有ができずに、避難所支援などが遅れるといった課題が明らかになっており、政府は今夏にも有識者による会議を開いて、改善点などをまとめたい考えだ。 国土交通省や総務省、防衛省などの関係省庁の局長や審議官ら計16人による検証チームの初会合が12日にあった。松村祥史防災担当相は「今回の地震での自治体支援、避難所運営、物資調達支援等の応急対応で評価できる点と改善すべき点を抽出し、能登の復旧・復興に生かせるものは直ちに取り入れてほしい」と話した。 被災自治体に意見を聞きながら、自治体支援や避難所運営などを検証する。また、新技術の活用事例としてドローンによる測量や物資輸送、水循環システムを用いたシャワーなどの導入状況を調べ、さらなる活用策も議論する。 6月をめどにいったん議論を… この記事は有料記事です。残り334文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪・ミナミの繁華街で火災、3階建てビル燃える 消防隊員1人けが
小島弘之 西晃奈2024年3月12日 22時29分 12日午後7時20分ごろ、大阪市中央区宗右衛門町の3階建てビルから出火し、3階部分の計約200平方メートルが焼けた。約2時間後に鎮圧したが、消防によると、消火活動にあたった40代の消防隊員が手に軽傷を負った。 大阪市消防局や大阪府警南署によると、現場は飲食店が入ったビル。出火当時は従業員や客がいたが、全員避難し、飲食店関係者にけがはなかったという。 現場は大阪・ミナミの繁華街の一角で、近鉄日本橋駅から北に約300メートルの雑居ビルなどが立ち並ぶエリア。 現場では一時、火災報知機の音が鳴り響き、焦げ臭い煙が充満していた。近くの飲食店で食事をしていたという会社員の女性(24)は、「騒ぎになっていたので気になって出てきた。ビルが密集している場所で火災が起こるなんて怖い」と話した。(小島弘之、西晃奈) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR鹿児島線 小倉―折尾間で6時間半運転見合わせ 架線破損で停電
2024年3月12日 19時39分(2024年3月12日 23時21分更新) 12日午後4時5分ごろ、JR鹿児島線小倉―折尾間で停電が発生し、JR九州は同区間の上下線の運転を見合わせた。復旧作業が終わった午後10時37分、約6時間半ぶりに運転を再開させた。 JR九州によると、12日夕、戸畑―枝光間を走行していた門司港発南福岡行きの下り普通列車(6両編成)のパンタグラフと架線に破損が確認された。乗客約250人にけがはなかった。 この影響で12日午後7時21分時点で同社が運行する特急のうち全区間6本、一部区間6本の計12本が運休。博多―小倉間で新幹線による乗客の代替輸送が行われた。 JR九州が原因を調べている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
トケマッチ、1月だけで1.5億円の売却益か 2人目を指名手配
福冨旅史 三井新2024年3月12日 21時00分 高級腕時計のシェアサービス「トケマッチ」の運営会社の元代表が業務上横領容疑で指名手配された事件で、警視庁は12日、同社元社員の永田大輔容疑者(38)=住居不定=についても同容疑で逮捕状を取り、指名手配したと発表した。 運営会社はネオリバース(大阪市中央区、解散)で、同社元代表は小湊敬済(たかずみ)こと福原敬済容疑者(42)。警視庁は、2人が中心となって腕時計を売却したとみている。 捜査2課によると、同社は昨年11~12月にキャンペーンと称して多くの腕時計を預かった。今年1月に集中的に売却し、この月だけで計約1億5千万円の売却益があったと同課はみている。 トケマッチは、所有者から預かったロレックスなど高級ブランド品の腕時計を、借りたい人に貸し出すサービス。運営会社が突然解散し、預けた腕時計が返却されない事態が相次いでいた。 33都道府県警、計173件の被害届を受理 永田容疑者は昨年12月、東京都内の男性からロレックス1本を預かり、福原容疑者と共謀して今年1月、都内の古物商に170万円で売却して横領した疑いがある。 同課は、永田容疑者は同社が解散した1月末、福原容疑者と同じ便で海外に出国したとみている。中東ドバイに向かったという情報があり、警視庁は2人の国際手配の手続きを進める。 トケマッチをめぐって警視庁は3月11日時点で62件の被害届を受理。業務上横領か詐欺の容疑で、被害にあった腕時計は約140本(計約2億4千万円相当)という。 警察庁によると、8日時点で33都道府県警が計173件の被害届を受理した。(福冨旅史、三井新) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧優生保護法は「違憲」、国に賠償命令 原告「差別あってはならぬ」
旧優生保護法の下で不妊手術を強いられたのは憲法違反だとして、聴覚障害のある70代夫婦が国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は12日、国に1650万円の賠償を命じた。斎藤毅裁判長は旧法を違憲と判断し、手術から20年で賠償の請求権が消える除斥期間を適用することは「著しく正義・公平の理念に反する」と述べた。 全国12地裁・支部で起こされた同種訴訟の11件目の一審判決となり、9件目の違憲判断。4件目の国賠命令となる。 原告は名古屋市に住む尾上敬子さん(74)と夫の一孝さん(77)。これまでは仮名で訴訟に臨んできたが、判決を前に名前を公表した。国に計2970万円の賠償を求めていた。 判決などによると、2人は1975年に結婚し、同年に母からの強い指示で敬子さんが不妊手術を受けた。医師からの事前説明や、敬子さんの同意はなかった。 判決は、旧法について幸福追求権などを定めた憲法13条や、法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反すると判断。その上で「国は遺伝性の疾患などのある者は劣った者で増加すべきでないとの認識が広がることを促進した」と述べ、国が原告の賠償請求権の行使を困難にしたと指摘。除斥期間の適用を制限して、国に賠償を命じた。 こども家庭庁は「判決内容を精査し、関係省庁と協議した上で適切に対応したい」とのコメントを出した。(高橋俊成) 「原告の思い届く」 差別あってはならないと訴え 「障害者は子どもを作ってはいけないという本当に悪い法律だ。差別はあってはならない」。旧優生保護法をめぐる訴訟で、旧法を違憲と断じた12日の名古屋地裁判決。約半世紀前に不妊手術を強いられた原告夫婦は判決後、手話通訳を介してこう強く訴えた。 「原告の思い届く」「早期全面解決を」。判決言い渡し後、雨上がりの名古屋地裁前に原告勝訴の旗が掲げられ、支援者らは手をたたいて喜び合った。その輪の中心で、原告の尾上敬子さん(74)と一孝さん(77)は涙を流しながら抱き合っていた。 敬子さんが不妊手術を強制されたのは2人が結婚した1975年。敬子さんも一孝さんも、子どもを持ちたいと望んでいた。だが、敬子さんには先天性の聴覚障害があり、母親からは「生まれてくる子どもの耳が聞こえなければどう育てるのか」などと言われ、妊娠に強く反対された。当時、生活を支えてくれていた母の指示に逆らえず、手術を受けた。 差別や偏見を恐れ、手術のこ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「父から性暴力」女性が実名で会見 「同じ被害に苦しむ人の助けに」
有料記事 佐藤美千代 樫村伸哉2024年3月12日 21時30分 中学2年から高校2年まで実父に性暴力を受けたと訴える女性が12日、富山市内で記者会見した。「絶望しながら生きる道を探した」と過去を振り返り、自身が実名で語ることで、表面化しにくい家庭内での性暴力の実態を伝え、同じ被害に苦しむ人の助けになりたいと語った。 富山県出身で、東京都在住の福山里帆さん(24)。現在50代の父の寝室で、母の外出中に、繰り返し性交を強要されたと訴えている。 会見に同席した代理人の藤原航弁護士によると、性交の強要は中2の夏に始まった。母は月1回程度、友人と外出していたという。 福山さんによると、父からは日常的に「言うことを聞かないと食事を与えない」「進学させない」などと言われていた。学校を休むと教科書で殴られる、髪を引っ張られるなどの仕打ちも受けていたと語った。 最初に被害に遭った頃の心境について、「何も感じられなかった。苦しい、悲しい、どうしたらいいかわからない。それ以上感じると自分が壊れてしまう。不安より絶望」だったと語った。 誰かに助けてほしいと思いながら、伝えても信じてもらえないのではないか、親族が悲しむのではないかと悩み、誰にも言えなかったという。どこへ相談すればいいのかも見当がつかなかった。 父がいる家で安心して眠れず、昼間に保健室のベッドで眠った。勉強が手につかず、成績は目に見えて悪化したという。無気力になったり、感情がコントロールできず暴れたりすることもあった。 朝食時、父と同じテーブルを… この記事は有料記事です。残り1183文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
留学生向けの塾経営者、暗号資産でマネロンか 口座詐取の疑いで逮捕
華野優気2024年3月12日 18時09分 他人名義で暗号資産(仮想通貨)の口座を開設したとして、大阪府警は12日、留学生向けの学習塾運営会社「名校ホールディングス」(東京都新宿区)代表取締役、豊原明容疑者(42)=東京都新宿区=を詐欺容疑で逮捕し、発表した。容疑を否認しているという。 府警によると、豊原容疑者が管理する他人名義の複数の暗号資産口座には、特殊詐欺やロマンス詐欺などの多額の被害金が振り込まれ、数千万円が暗号資産に交換されていたという。府警は豊原容疑者が詐欺事件の被害金を資金洗浄し、詐欺グループから手数料を得ていたとみている。 発表では、豊原容疑者は昨年12月、府内の30代の男らと共謀し、男の名義で自身が取引する暗号資産の口座を申し込み、暗号資産交換業者から口座をだまし取った疑い。SNSで名義貸しを募り、男が応じたという。 「名校ホールディングス」のグループ会社のホームページによると、同社は留学生向けの学習塾「名校志向塾」を運営。東京や大阪、京都のほか、中国や台湾などで事業を展開している。(華野優気) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル