渡辺杏果2024年3月15日 20時35分 「頂き女子りりちゃん」の名前でSNSで活動し、男性3人から計約1億5千万円をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われた渡辺真衣被告(25)の公判が15日、名古屋地裁で結審した。検察側は「入れあげていたホストをナンバーワンにするための犯行で、動機は短絡的で身勝手極まりない」として懲役13年・罰金1200万円を求刑した。判決は4月22日に言い渡される。 検察側は論告で、被告は真剣交際を求める被害男性3人の心理を逆手に取り、自らも3人に好意を抱いているような言動をして繰り返し金銭を出させた卑劣な犯行だと指摘。こうした手口をまとめたマニュアルを「頂き女子」として販売し、このキャッチーな呼称が社会に広く流布したことで、「世間の犯罪に対する心理的ハードルを下げ、同種犯罪を助長した責任も重い」と述べた。 一方、弁護側は詐欺の背景について「ホストに利用された」と主張。被告の年齢も考慮し、寛大な判決を求めた。 この日は詐取した約1億1千万円の税務申告を怠ったとする脱税事件の審理もあり、被告は起訴内容を認めた。(渡辺杏果) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「もっと『頂かなきゃ』と思っていた」 りりちゃん語った過去と後悔
「頂き女子りりちゃん」の名前でSNSで活動し、男性3人から計約1億5千万円をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われた渡辺真衣被告(25)の公判が15日、名古屋地裁で結審した。検察側は「入れあげていたホストをナンバーワンにするための犯行で、動機は短絡的で身勝手極まりない」として懲役13年・罰金1200万円を求刑した。判決は4月22日に言い渡される。 黒髪に白いスウェット姿で被告人質問に臨んだ渡辺被告。苦しかった生い立ちを語り、事件の背景については「信頼できる、相談できる大人がいなかった」と涙声で絞り出した。 小中学校では同級生にアトピ… この記事は有料記事です。残り436文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
H&Mの広告削除、「炎上した」で終わらせず リロン編集部から
アパレルブランドH&Mが豪州で展開した広告が「女児の性的対象化につながる」と批判され、削除・謝罪したことがネット上で話題になった。何が問題で、どう受け止めればいいのか。広告とジェンダーに詳しい写真研究者の小林美香さんに、日本の現状も交えて寄稿で読み解いてもらった〈3月4日配信「H&M広告削除が映す『子どもの人権』への姿勢 感覚麻痺(まひ)の日本では」(https://www.asahi.com/articles/ASS2Y4JTHS2XULLI001.html)〉 広告では、おそろいのワンピースを着た女児2人が、ピンクの背景の中で振り向くように立っていた。小林さんは、そえられた英語のキャッチコピーが性的なニュアンスを帯びていたこともあり、女児が「性的な意図も含む視線を向けられること(セクシズム)」や「外見で注目を集めて評価されること(ルッキズム)」を進んで受け入れるように誘導するメッセージとして読み取られた、と指摘。似たコピーが記された別の広告は問題になっていなかったとして、文言だけではなく写真にも「引っ掛かり」を感じさせる要素があったのでは、と分析した。 一方で小林さんは、この広告が明確な性差別的表現として問題視されたことが腑(ふ)に落ちるかと問われれば「おぼつかないものがある」とも記した。 なぜか。英語のニュアンスをつかみづらいこともあるが、日本で目にする広告に「あからさまに性差別的でルッキズムを助長するような表現」が多く、「日々膨大な広告に接する中で感覚が麻痺しているからなのかも」と小林さんは自問する。 広告表現をめぐっては様々な議論が起こる。「炎上した」で終わらせず、そこから得た教訓を、変化への起爆剤にしていければと思う。(編集長・佐藤美鈴) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Re:Ron 対話を通じて「論」を深め合う。論考やインタビューなど様々な言葉を通して世界を広げる。そんな場をRe:Ronはめざします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
DQウォークしながら運転して死亡事故、男に実刑判決 名古屋地裁
スマートフォンのゲームをしながら車を運転し死亡事故を起こしたとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の罪に問われた元県立高校教員伊藤啓介被告(46)に対し、名古屋地裁は15日、禁錮2年4カ月(求刑禁錮3年6カ月)の判決を言い渡した。久礼博一裁判長は「誰でも起こしうるような前方不注視の事故とは一線を画す悪質さがある」と述べた。 判決は、被告が運転開始から事故まで断続的にゲームの操作を繰り返していたと指摘した上で、事故時も「ゲームに気を取られていた」と認定。人命が奪われたという結果の重大性も踏まえ、「実刑は免れない」と判断した。 判決によると、このゲームは、スマホの位置情報機能を使って遊ぶ「ドラゴンクエストウォーク」。被告は2022年5月31日、乗用車で名古屋市内の交差点に進入。左手のスマホのゲーム画面に気を取られ、前方の横断歩道を自転車で渡っていた会社員高貝真也さん(当時55)をはねて死亡させた。(高橋俊成、奈良美里) 同じ愛知県内の事故きっかけに厳罰化も・・・近年は増加傾向 運転中に携帯電話やスマホを使う「ながら運転」による死亡・重傷事故は昨年、全国で122件起きた。統計がある07年以降で最多だった。 ながら運転を巡っては19年に罰則が強化され、反則金が引き上げられた。きっかけは愛知県一宮市で2016年10月に小学生男児がトラックにはねられて死亡した事故だ。運転手はスマホ用ゲーム「ポケモンGO」をしながら運転しており、遺族が厳罰化を求めて動いた。 19年に105件あった死亡・重傷事故は翌年に66件に下がったが、21年からは3年連続で増えている。県警は厳罰化の効果が薄れているとみて、取り締まりや啓発を強化する方針だ。 一方、ゲームを提供する企業側も対策を講じている。ドラゴンクエストウォークは一定速度を超えると警告が表示される仕組みになっている。だが、完全に遊べなくなるわけではなく、ながら運転の根絶はドライバーの意識の向上にかかっている。 今回の事故で亡くなった高貝さんの妻は取材に「夫の事故後も、ながら運転を多く見かけた。人を傷つけることにもなりうる。自分自身のためにも、ながら運転はやめてほしい」と訴えた。(高橋俊成、奈良美里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大卒内定率91.6% 2月1日付、過去3番目に高い水準
山本知佳2024年3月15日 20時45分 今春卒業予定の大学生の就職内定率は、2月1日時点で91・6%だった。厚生労働省と文部科学省が15日発表した。 前年同期を0・7ポイント上回り、3年連続で改善した。2月1日時点の調査を始めた1999年度以降、3番目に高い水準という。 国公立24大学、私立38大学の4770人を抽出して調べた。国公立は前年同期より0・3ポイント低い93・9%、私立は同1・0ポイント高い90・8%だった。文理別では、文系が同1・3ポイント高い91・8%、理系が同2・1ポイント低い90・7%だった。 文科省の担当者は今回の結果に、「人手不足による求人の増加や企業の採用意欲の高まりがあるとみられる」と話した。(山本知佳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日商、能登地震関連で政府に追加要望へ 現地を訪れた小林会頭が表明
日本商工会議所の小林健会頭は15日、朝日新聞などの取材に応じ、1月の能登半島地震の被災地への支援策について、政府に追加の要望を提出する方針を明らかにした。被災企業に対する支援策の柔軟化などが盛り込まれる見通しだ。 小林氏はこの日、被害の大きい石川県輪島市、珠洲市、七尾市を相次いで訪問。現地の商工会議所幹部らと面会し、産業復興の課題などを聞き取った。 訪問後、金沢市で取材に応じた小林氏は「映像で見るのと現地で感じるのとは違う。改めて大変で、さらに人がいないと痛切に感じた」と語った。被災地の外に避難した人が多いことを踏まえ「いかに帰ってもらうか。避難者が帰る希望がわくような復興計画が、(地元経済界の)一番大きな望みだとの印象を受けた」と述べた。 日商は1月中旬に「緊急要望」として、政府に生活・産業インフラの早期復旧や事業再建を後押しする財政支援などを求めた。 その後、政府は企業に最大15億円の復旧費用を支援する補助金を創設するなど、産業支援策のメニューも整えてきた。 だが、被災地の企業からは「支援策を使うための制約が多い」といった不満の声も出ている。 小林氏も「これからは地区特有の要望が出てくる。行政の縦割りや、支援策の使い勝手が非常に悪いというようなことも聞いた」とし、現地からの要望を取りまとめていると明かした。 そのうえで「緊急要望を出して2カ月が経つので、『経過観察』にもとづく再要望を出してもいい」などとして、政府に追加の対応を求める意向を示した。(西村宏治) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京・杉並でまた児童の水筒に異物、教室で発覚 先月は別の小学校で
松田果穂2024年3月15日 21時00分 杉並区は15日、区立桃井第四小(同区善福寺3丁目)で14日、児童1人が自身の水筒の水を飲もうとしたところ、異常な味がして吐き出す事案があったと発表した。現時点で児童に健康被害は確認されていないという。区内では2月にも別の小学校で児童の水筒に異物が入っていた事案が起きており、この時と同様、警視庁荻窪署に相談するとともに関連を調べている。 区教育委員会によると、児童は14日、水筒を持って登校。授業の合間の午前11時半ごろ、教室で中に入れた水を口に含むと「変な味」がしたため、吐き出したという。 水筒は登校後、児童の机の横に掛けてあったという。異変に気づく前には校内の掃除をするため、教室が無人になる時間帯もあったという。同小は14日、署に水筒や水筒の中身を提出した。 区教委によると、同小から約3・5キロ東の区立杉並第九小でも2月19日、児童が学校に持参した水筒のお茶を下校後に飲もうとした際に塩素系の異臭がし、中身の液体が入れ替えられたとみられる事案があった。 桃井第四小は16日に全校児童の保護者を対象に臨時の説明会を開く。また、区教委は18日、全区立学校の校長や子ども園の園長を集めて臨時の会合を開く。(松田果穂) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
留置場巡回「目視怠る」 警視正の被告が自殺、広島県警が署員ら処分
有料記事 大野晴香 根本快2024年3月15日 22時20分 女性に警察官だと告げて性的暴行したとして、不同意性交罪などで起訴された被告が留置場で自殺を図って亡くなった問題で、広島県警は15日、巡回の所轄署員が居室内の目視確認を怠っていたなどとして、署長を含む6人を同日付で訓戒や注意などの処分にした。 中国四国管区警察学校の警視正だった岩本幸一被告(当時58)は2月17日午後8時20分ごろ、広島中央署の留置場の居室にあるトイレで意識不明となっているのが見つかり、搬送先の病院で死亡した。首には着衣がかかっており、遺書のような便箋(びんせん)が見つかった。 県警の調査によると、意識不明の岩本被告を見つけた署員は、午後6時45分以降に複数回巡回していたが「居室内の目視を怠った」という。県警は署長を本部長注意、副署長を所属長注意、3人の留置管理課員を所属長訓戒、課長を本部長訓戒とした。 岩本被告は、10~20代の女性3人への不同意性交罪で起訴されていた。(大野晴香、根本快) 「特別要注意者」指定していたが 県警留置管理課によると、岩… この記事は有料記事です。残り817文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「サンダーバード」「しらさぎ」 ファンに見送られ金沢発ラストラン
【動画】金沢駅発で最後となるしらさぎ66号とサンダーバード50号=久保智祥撮影 JR金沢駅で15日夜、特急「サンダーバード」と「しらさぎ」が、同駅発としての最後の運転をした。60年間、北陸と関西、名古屋を結んだ列車を多くの鉄道ファンらが見送った。 1964年に「サンダーバード」の前身の特急「雷鳥」と「しらさぎ」はデビュー。「特急街道」と呼ばれた北陸線の代表格だった。その最後の雄姿をまぶたに焼き付けようと、多くの人がホームに集まった。 石川県小松市の中村美紀さん(47)は、鉄道好きの長男・映斗くん(5)のために最後のサンダーバードの指定席をゲット。「1区間だけど乗せてあげたかった。なくなるのは寂しい」といい、映斗くんは「サンダーバードかっこいいよ」と話した。 午後8時6分発のしらさぎ66号は、宮下良和・金沢駅長の「出発」の合図で1番線を発車。「ありがとう」という声がホームに響いた。その41分後、2番線から最後のサンダーバード50号が「出発」の合図で大阪に向け動き出すと、さらに大きな声の「ありがとう」の声が列車が見えなくなるまで響いた。 この日は、能登半島地震で被… この記事は有料記事です。残り243文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
美浜原発の運転差し止め、大阪高裁も認めず 住民側「結論ありき」
有料記事 森下裕介 山本逸生 佐藤常敬 小田健司2024年3月15日 21時00分 運転開始から40年超の老朽原発として稼働する関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)を巡り、地元住民らが求めた運転差し止めの仮処分について、大阪高裁(長谷川浩二裁判長)は15日、申し立てを退けた大阪地裁決定を支持し、住民側の即時抗告を棄却した。 原発の運転期間は、2011年の東京電力福島第一原発事故を教訓に「原則40年」のルールができたが、原子力規制委員会が認めれば最長20年延長でき、美浜3号機にも適用された。福井、京都、滋賀の住民7人は「老朽化で重大事故の可能性が高くなっている」として運転差し止めを求めていた。 高裁は、22年12月の大阪地裁決定を踏襲。老朽原発を理由に「新規制基準に不合理な点は見いだせず、基準以上に安全性を厳格、慎重に判断しなければならない事情はない」とした。また、関電が基準に沿って特別点検や劣化の生じやすい部品の交換などを実施しているとし、「対策はとられている」と判断した。 住民側は、1月の能登半島地震で多くの家屋被害が出たことを踏まえ、原発事故時の避難方法に「屋内退避」が盛り込まれている点を「欠陥だ」とも主張した。しかし高裁は、住民側が原発の安全上の問題を立証できていない以上、避難計画の不備については「検討するまでもない」と退けた。(森下裕介) 決定を受け、住民側は大阪市内で記者会見し、弁護団の北村栄弁護士は「我々の主張がことごとく退けられた結論ありきの決定だ」と大阪高裁を強く批判した。 避難計画を巡る高裁の判断に… この記事は有料記事です。残り509文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル