能登半島地震にあった石川県珠洲市でも北部の海に面した「外浦」に位置する大谷地区は、被災前から高齢化率が6割近い「限界集落」だった。住民からは地震で地域の存続を危ぶむ声が聞こえている。 地区中心部の同市大谷町は広栄寺を中心に栄えてきた。山から流れる大谷川沿いと日本海沿岸に家が並ぶ。記者は震度6強を記録した昨年5月の「奥能登地震」の直後、同町を取材していた。 当時、こんな声が返ってきた。「この辺は地盤が固いから揺れないよ。そんなに地震は怖くないね」。50代の会社員男性も「これまで被害がなかったから、積極的に家を建て替えたり補修したりしようとは思わないですね」。 奥能登地震を耐えたように見えた同町は今回、広範に被害を受けた。 骨組みがゆがみ、窓や引き戸… この記事は有料記事です。残り641文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
祖母が語らなかった弟のこと 足どりたどるフリーアナウンサーの思い
平和を願う思いを、いかにつないでいくか――。爆心地からほど近い長崎市浦上で生まれ育ったフリーアナウンサー前田真里さん(42)にとって「平和」は、祖父母から託された、答えのない問いだという。生前に語られることのなかった体験をたどり、向き合い続けている。 《高校生のとき、放送部で被爆者のラジオ番組を作った》 偶然、被爆者の方が出演するテレビ番組を見ました。お姉さんが語り部なんですけど、妹2人は一切しゃべらないんです。すごく違和感を持って。「お話を聞いてラジオ番組を作りたい」と、妹の吉山裕子(よしやまひろこ)さん(被爆時19歳)、3歳下の昭子(あきこ)さん宅に伺いました。 いつも手作りのシソジュースを出してくれて、お手伝いもしたりして。孫みたいに接してくれました。でも、被爆の話になると、泣きながら語るんです。 裕子さんは爆心地から1・2キ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「どのコンビニでも男性店員が対応」セコマ3人死傷事件、男を再逮捕
新谷千布美2024年3月17日 14時21分 札幌市北区のコンビニエンスストア「セイコーマート北31条店」で店員3人が刃物で刺され、うち1人が死亡した事件で、北海道警は17日、宮西浩隆容疑者(43)=同区=を殺人と同未遂容疑で再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。捜査関係者によると、「どのコンビニでも男性店員に対応されるのが不満だった」という趣旨の供述をしているという。 再逮捕容疑は、今年2月25日午前6時50分ごろ、同店の店内で、パート従業員の女性店員(58)を刺して殺害しようとし、その後、運営会社「セコマ」社員の大橋恵介さん(当時40)を殺害したというもの。宮西容疑者は事件当日、別の男性店員(60)に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕されていた。 道警やセコマによると、死亡した大橋さんは、弁当の特注に対応するため、同店に応援で来ており、バックヤードに逃げ込んだところ切りつけられた。店員2人は重傷という。 捜査関係者によると、宮西容疑者は事件直前の25日早朝、函館市から夜行バスで札幌市に戻り、自宅に帰る途中で同店を訪れていた。この時のレジ対応は男性だった。その後、約1キロ離れた自宅に戻って複数の刃物を準備し、同店を再訪したとみられるという。 宮西容疑者に同店での勤務歴は無く、「3人に恨みはなかった」などと供述したという。一方、「どのコンビニのレジでも、女性ではなく男性の店員に対応される」という趣旨の不満を供述しているという。 ただ、事件を起こす動機としては判然としない部分もあるといい、道警は慎重に動機を調べている。(新谷千布美) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
目玉は漬物×揚げパン 豪雨で被災した老舗、父の思い背負って再出発
大きな木枠のガラス戸、デッキに並ぶテーブルと椅子……。 熊本県人吉市の漬物店「永尾商店」の跡地でオープンしたのは、おしゃれなカフェ風の店だ。かつて梅干しを漬けていた瓶壺(かめつぼ)がオブジェとして置かれていなければ、ここで漬物を売っているとは気づきにくい。 「斬新なお店で、びっくりしました」 2月下旬、近所に住む東美代子さん(54)が店主の永尾禎規(ていき)さん(60)にそう声をかけた。 「永尾商店」は地元で90年続く老舗。球磨川と支流の山田川に挟まれた市街地にあるが、2020年7月、豪雨に襲われ、川からあふれた水が一帯をのみ込んだ。 動かなかった父、救えずに残った心の傷 永尾さんは母を背負って自宅… この記事は有料記事です。残り908文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
松坂慶子さん「らんまん」が縁で植物園理事に 主人公の祖母役を好演
俳優の松坂慶子さんが、高知県出身の植物博士、牧野富太郎ゆかりの県立牧野植物園(高知市)の財団理事に就任した。13日には園内で開かれた理事会に初めて出席した。 「ご縁が続くことが本当にうれしい。植物に関わることをライフワークにしたい」。松坂さんは13日の理事会であいさつした。 「ご縁」とは、牧野博士が主人公のモデルとなったNHK連続テレビ小説「らんまん」。 昨年4~9月まで地上波で放送され、松坂さんは主人公の祖母役などで出演した。 園にも高知県内のロケの合間などに3度訪問。植物好きを知った園から昨秋、理事就任へのオファーがあり、快諾した。 ドラマは、入園者の急増をもたらした。 理事会で川原信夫園長が「らんまんと共に始まった濃密な1年」と振り返ったように、2023年度の入園者は3月13日時点で44万人を突破。それまでの1年間の最多だった21万人の2倍超だ。 園は松坂さんの理事就任に、「らんまん後」のさらなる集客を期待する。 松坂慶子さんとハワイの縁 理事会に先立って、理事就任の会見に臨んだ松坂さん。今後の活動で意欲を示したのが「ハワイの桜」だ。 ここから続き 園は11年、ハワイに2種類… この記事は有料記事です。残り575文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「551の豚まん」約19万6千個を自主回収 具に樹脂片混入が発覚
2024年3月17日 17時30分 「551の豚まん」などを販売する「蓬莱」(大阪市浪速区)は、16日に製造・販売した豚まんに樹脂が混入していたと、17日発表した。16日に販売した約19万6600個を自主回収し、返金に応じるとしている。これまでに健康被害は寄せられていないという。 同社によると、16日に大阪市浪速区の工場で、豚まんの具から樹脂片が見つかった。調べたところ、タマネギを洗浄してカットする機械の水はね防止カバーの樹脂が欠けていたという。これを受け、関西の全61店舗で豚まんの販売を中止したという。 また、17日に販売を再開したが、再び、樹脂片の混入が発覚したため、同日の販売も中止する方向という。同社の広報担当者は「こうした事態を起こし、大変申し訳なく思っています。今後、絶対こうしたことがないように管理態勢を強化し、再発防止に努めたい」とコメントした。 問い合わせは、551蓬莱品質管理室(06・6567・0551) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
強殺犯のまま亡くなった父、再審開始へ「力貸してや」 長男が墓参り
荻原千明2024年3月17日 21時07分 滋賀県日野町で1984年、酒店経営の女性が殺されて金庫が奪われた「日野町事件」で、有罪とした裁判をやり直すか審理中の阪原弘・元被告の長男弘次さん(62)が17日、墓参りした。最高裁決定を待つ日々で、「きっと、もうすぐやり直しの裁判が始まって、無罪判決が出るよ」と墓前で語りかけたという。 元被告は任意の取り調べで自白したとして88年に逮捕された。裁判では無罪を訴えたが、2000年に強盗殺人罪で無期懲役の判決が確定。裁判をやり直す再審を求めたが、受刑中の11年3月18日に75歳で亡くなった。 その後、遺族が「死後再審」を求め、18年に大津地裁が、23年2月に大阪高裁がそれぞれ再審開始を認めたため、検察が最高裁に不服を申し立てた。 弘次さんは墓を丁寧にぬぐい、「父が愛していた」という日本酒をかけた後に手を合わせた。検察の申し立ては退けられると信じる一方、一抹の不安もあるといい、「父ちゃん、助けてや。力貸してや」と祈ったという。 弘次さんの母つや子さんは86歳になった。弘次さんは墓参り後の報道陣の取材に、「母が生きているうちに再審無罪を確定させたい。そのためにも最高裁には速やかに、検察の特別抗告を棄却していただきたい」と話した。(荻原千明) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
SISTERHOODが小学生部門連覇 スーパーキッズダンスコン
子どもたちが自慢の踊りを競う「オールジャパンスーパーキッズダンスコンテスト2023 FINAL」(朝日新聞社後援)が16、17日に川崎市川崎区のカルッツかわさきであり、小学生部門はSISTERHOOD(大阪)が2連覇を果たし、中学生部門はHowrai(埼玉)が優勝した。 各予選を勝ち抜いた小学生44チーム、中学生46チームが出場。ヒップホップやジャズ、ブレイクダンスなど様々なジャンルの踊りを見せた。多彩な表現力、キレと躍動感ある動きに大きな拍手と歓声が送られた。大会は2006年に始まり、18回目。 また、小学3年生以下部門でWICKED(東京)が優勝。幼児ソロ部門をyuushi-eagle(神奈川)、小学生ソロ部門をIRO(大阪)、小学3年生以下ソロ部門を杏(東京)が制した。中学生ソロ部門ではcoiro(東京)が2年連続で頂点に立った。 受賞チームは以下の通り。 ◆ ◇小学生部門 【優勝】SISTERHOOD(大阪) 【準優勝】GRIFFON(埼玉) 【3位】SPORT(東京) 【4位】chi co ra(静岡) 【5位】MIGHTY(千葉) ◇中学生部門 【優勝】Howrai(埼玉) 【準優勝】BEE VOYAGE(埼玉) 【3位】Naked Mojo(神奈川) 【4位】ARTIFACTS(東京) 【5位】オタマジャクシノキモチ(東京) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
AKB48劇場、今秋リニューアルへ 工事中は全国で「出張公演」
アイドルグループAKB48が拠点とする東京・秋葉原の劇場が今秋、全面リニューアルされることになった。17日、横浜市のぴあアリーナMMで開かれたコンサートで発表された。工事終了後のリニューアル初日は、劇場オープン19周年となる今年12月8日を予定している。 AKB48劇場は2005年12月8日にオープン。前田敦子さんや高橋みなみさんらがステージを盛り上げ、「会いに行けるアイドル」として国民的アイドルグループへと駆け上がる礎となった。 定員250人。コンサートホールなどと比べて小ぶりの劇場で、ステージと客席の距離の近さが人気の要因に。また、ステージをさえぎるようにして客席に立つ2本の太い柱も名物となった。 AKB48によると、9月1日に現在の劇場での最終公演を開催。翌日から12月7日までリニューアル工事をし、その間は全国で「出張公演」を開くという。(小松隆次郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宅地「危険」が半数超、液状化被害の内灘町2地区 初の住民説明会
能登半島地震で甚大な液状化被害を受けた石川県内灘町の西荒屋地区と室地区で17日、地震後初めての住民説明会が開かれた。宅地の危険度判定で「危険」と判定されたのが2地区では半数超にのぼり、西荒屋地区では145世帯で断水が続いていることが報告された。今後、住民への意向調査を行い、復旧方針を定めることを明らかにした。 2月にあった宅地の危険度判定で、同町で調査した1534件のうち、「危険」は568件(全体の37%)、「注意」が379件(24・7%)だったことが判明。特に被害が大きい西荒屋地区(408件)は51・7%、室地区(191件)は55・5%にのぼった。 罹災(りさい)証明書の発行では、14日時点で同町の1496棟のうち、111棟(7・4%)が全壊、493棟(33・0%)が半壊と判定された。 西荒屋地区の説明会には住民… この記事は有料記事です。残り433文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル