東京・霞が関の文部科学省前の掲示板に「FREE GAZA」などと落書きをしたとして、警視庁は30日、30代の日本人の男を器物損壊の疑いで現行犯逮捕した。「よく覚えていない」と容疑を否認しているという。 麴町署によると、男は30日午後9時半ごろ、東京都千代田区霞が関3丁目の文部科学省の前に設置された掲示板に、黒のスプレーで「FREE GAZA」などと落書きをした疑いがある。 他に6カ所も 巡回中の警察官が落書きをしている男を発見し、現行犯逮捕した。周辺の壁や道路、石碑など少なくとも6カ所に同様の落書きがあったといい、署は関連を調べている。(遠藤美波) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国の支援制度で職員受け入れたが… 条件満たさず市が経費全額負担に
群馬県安中市に旅行大手「エイチ・アイ・エス」(HIS)から派遣されている職員の勤務状況が、市が活用しているとしていた国の制度の条件を満たしていなかったことがわかった。このために国からの支援がまったく受けられず、2022年4月からの2年間でかかった経費約450万円を市が全額負担することになった。市は「(補助の)対象外だったことに後から気づいた。致し方ないこと」としている。 安中市が活用しようとしていたのは、総務省の「地域活性化起業人」制度。企業人材派遣制度とも呼ばれ、観光やデジタルなど専門知識を持った民間企業の社員を、自治体が職員として迎えることを促すものだ。企業と協定を結ぶ自治体が総務省へ申請して対象と認められれば、派遣された社員の給与や発案した企画の経費について、1人あたり最大で年間560万円が特別交付税として自治体に支給される仕組みだ。 市とHISは22年4月28日に、この制度を活用して同社員を非常勤職員として迎え入れる協定を締結したと発表した。同年6月の市議会でも、当時の産業環境部長が「制度を活用している」と答弁していた。 「対象外だと後から気づいた」 市によると、当初は自治体と… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
今の多摩ニュータウンは「3代目」 初代は縄文人、タヌキも住んだ?
ある宴席で、耳を疑う話を聞いた。 〈多摩ニュータウンは、縄文時代から人が住んでいたみたいですよ〉 東京都の多摩、八王子、稲城、町田の4市にまたがる巨大ニュータウンの意外な情報に、多摩住民の端くれとして調べずにはいられなかった。 京王線と小田急線、多摩モノレールが乗り入れる多摩センター駅(多摩市)に降り立った。 近くには、室内型のテーマパーク「サンリオピューロランド」がある。パステルカラーの服をまとった来園者も多く、どこかふわふわした空気感がただよう。 少し歩くと、ビルの合間に突然、茶色一色の竪穴住居が現れた。先ほどまでのメルヘンな雰囲気とのギャップに、思わず笑ってしまった。 「アクセスはいいのですが……」と苦笑いしながら出迎えてくれたのは、都埋蔵文化財センターの長佐古真也さん(63)。竪穴住居の復元展示は、センターの一角にある。 1960年代に始まった多摩ニュータウンの開発に伴い、遺跡調査が実施されてきた。約40年にわたる調査で見つかった遺跡数は964にのぼり、センターではその出土品などを展示している。 長年発掘調査に携わってきた長佐古さんはこう言った。 「今の多摩ニュータウンは、3代目と言えるかもしれませんね」 長佐古さんによると、初代の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪・関西万博、近い県ほど予算も多額? 中国5県、誘客へ費用計上
2025年4月に開幕する大阪・関西万博まで、あと1年。多くの訪日客が予想される中、中国地方の各県は地元にも呼び込もうと、新年度予算などに関連費用を盛り込んでいる。(大久保直樹、原口晋也、垣花昌弘、大室一也、黒田陸離) 万博へ中国5県で最も多額の予算を組んだのは鳥取県だ。近畿を中心に構成する関西広域連合の一員として、「関西パビリオン」への参加を計画。直接的な関連経費として計4億800万円を盛り込んだ。 目玉はパビリオンの一角に設ける「鳥取県ゾーン」(約126平方メートル)。鳥取砂丘の砂を床面に敷き詰め、壁面を鏡張りにして広大な砂丘空間を演出。砂を踏みしめる感覚を楽しんでもらうほか、プロジェクションマッピングで赤く染まる砂丘や満天の星、朝焼けに映える風紋など幻想的な世界を体験してもらう。 また、県内全体を万博のサテライト会場「とっとリアル・パビリオン」と位置づけ、誘客につなげようと知恵を絞る。万博開催期間の4~10月の県内観光客数の目標は、過去10年間の同期比で最多の約740万人とした。県の担当者は「目標は高いかもしれないが、万博で鳥取の魅力に触れて、実際に来て頂き、地域の経済効果につなげたい」と意気込む。 岡山と島根、広島の3県も、万博会場に県のブースを設ける考えだ。 岡山県は、万博関連の誘客事… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ほめて育てる」親は不適切? 自己肯定感より自己愛肥大化の指摘も
記者コラム「多事奏論」 岡崎明子 自慢じゃないが、脚本家の宮藤官九郎さんと私の生年月日は1日違いだ。というわけで、TBS系で放映されたドラマ「不適切にもほどがある!」は、同じ時代を生きた一人としてツボにはまった。 物語では、阿部サダヲさん演じる昭和のオヤジがひょんなことで1986年から2024年にタイムスリップする。彼の言動は今の常識では甚だしく不適切なのだが、コンプライアンスで縛られた令和の人たちの価値観を揺さぶりまくる。 私が育った昭和は、体罰上等、セクハラ夜露死苦!、喫煙なめんなよの世界だった。ことあるごとに昭和の価値観を唾棄(だき)している身としては、戻りたいとはまったく思わない。でも、今が100倍生きやすいかといえば、そんなことはない。 そう思うエピソードの宝庫だったが、印象的だったのが、ゆとり世代の社員が「期待しているよ」とZ世代の後輩をほめたら「ハラスメントだ」と訴えられた初回のシーンだ。自分だけほめられて気まずかった、叱られたかった――というのが、後輩の言い分だった。 世代でくくることへの違和感はあるが、Z世代の60%以上が上司に「人前でほめられたくない」と考えているという調査結果もある。周囲から目立つのが嫌なのだそうだ。「ほめる時は、人前の方がより効果的」と何かで読んで以来、心がけてきたのに――! 金沢大の金間大介教授の著書「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」では、自己肯定感の低さが背後にはあると指摘している。 はて、昭和時代に比べ、今の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
震災はエンタメになるか? ミステリーの帝王・中山七里さんの答えは
多くの喪失を抱えたまちで、いくつもの凶悪事件が起きる。捜査の行方はあっと驚く展開に――。 中山七里さん(62)の「宮城県警シリーズ」は、東日本大震災の被災地を舞台にした社会派ミステリーだ。3部作で計50万部超のベストセラー作家に、あえて聞いてみた。 震災はエンタメになりますか? 1作目の「護(まも)られなかった者たちへ」は、もとは2016年に河北新報などに掲載された新聞小説。連載にあたっての河北新報社の注文は「仙台を舞台にすること」だけだった。 中山さんは、サンプルにと送られてきた同紙に載っていた記事に目をとめた。復興しつつある仙台に、生活困窮者が流入しているというニュース。 折しも全国各地で生活保護の不正受給や、行政が生活保護申請を受け付けない事例が問題になっていた。 小説のプロットは、数日でできあがった。 東北でよく売れた「護られなかった者たちへ」 福祉事務所の職員が無残な遺… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アメーバからヒトへ…生命のすごみ感じる内部、照らされる過去の記憶
1970年の大阪万博のテーマ館の一部として建てられ、大阪のシンボルのようにもなっている万博記念公園(大阪府吹田市)の太陽の塔。背面の「過去」を象徴する黒い太陽を見ながら階段を下りると、塔の中に入れる。 塔をデザインしたのは岡本太郎氏。塔内に流れる「生命の賛歌」は、黛(まゆずみ)敏郎氏が作曲した。生命の「すごみ」を感じさせる曲で、独特の雰囲気に包み込んでいる。 【撮影ワンポイント】太陽の塔(内部) 左腕の階段がどこまでも続いて行くような雰囲気を出すため、奥行きを意識した。水平に気をつけ、中心から放射線状に線が延びていく構図で狙った。照明も相まって仏教の曼荼羅のような、不思議さも出せたのではないだろうか。(白井伸洋) ネットで事前予約し、支払いも済ませていることを示すスマホの画面を見せつつ、スタッフから注意事項を聞く。1階は撮影可能で、それより上も、500円で借りられる落下防止用のケースに入れれば、スマホで写真を撮れる。 よく探すと…見つかるものが 中心にそびえる「生命の樹(… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「全面復旧2、3年、それ以上」 被災3カ月、電柱倒れたままの輪島
能登半島地震の発生からまもなく3カ月。石川県輪島市の朝市通り周辺では、電柱が傾き電線が垂れ下がったままだ。火災で焼けた建物もそのままで、当時と変わらない状況が続いている。朝市通りに向かう観光客でいつも混み合っていた場所だが、現在は通り抜けることも困難だ。 30日には高所作業車が入り、焼け残った家の電気メーターを元の場所に設置する作業が行われていた。 電器店主の森田寿雄さん(81)は、「地震から2カ月過ぎ、すこし落ち着いたころから注文が入るようになった。でも、この状況を見ると、全面復旧には2、3年、いやもっとかかるかもしれない。ここまで電柱が倒れる地震は今まで見たことがなかった」と話していた。(吉田耕一郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
根室線「赤線区」ラストラン 鉄路・駅消えても、どこまでも続く思い
かつて北海道の主要都市を結んだ鉄路が31日、ラストランを迎える。117年の歴史を持つJR根室線の富良野―新得(しんとく)間(81.7キロ)は廃線・バス転換され、昭和や平成の時代、映画やドラマの舞台となった駅も役目を終える。鉄路や駅は消えても、そこで暮らした人びとの思いや記憶は続く。どこまでも――。 2両編成の車両が富良野駅を滑り出した。車窓からみえる家々がまばらになると、緑色の屋根が鮮やかな無人駅がみえてくる。 「北の国 此処(ここ)に始(はじま)る」。脚本家・倉本聰さんの筆による木製の記念碑が駅の前に立つ根室線の布部(ぬのべ)駅(富良野市)。テレビドラマ「北の国から」の舞台で知られる。 高い位置にあるホームから駅舎にいくにはいったん線路に降りる必要がある。1981年放送の第1話で、田中邦衛さんが演じる主人公「五郎」、吉岡秀隆さんの「純」、中嶋朋子さんの「蛍」の黒板家の3人がこのホームに降り立った。 布部駅は、近くにある東大の演習林から木材を運ぶため、「東大請願駅」として27(昭和2)年に設置された。その1世紀近くに及ぶ歴史に3月末で終止符を打つ。 駅近くで個人商店を営む坂口道郎さん(88)は終戦直後、駅の窓口が切符を求める人であふれたことを懐かしむ。「駅があって街がある。そのときどきの暮らしやいろんな思いが秘められている。駅がなくなると、街も相当さびれていく感じがする」と惜しむ。 布部駅の駅舎は4月以降、JR北海道が管理するが、引受先が決まらなければやがて解体される。富良野市は地元や観光協会に意向を確認したが、高齢化や人手不足で具体化しなかった。 「北の国から」の布部駅 中嶋朋子さん「良き形で残れば」 一人暮らしの坂口さんが「宝… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
気温上昇、夏日も 山梨27.8度、東京は5月下旬並みの暖かさ
高気圧に覆われた影響で、30日は東~西日本の太平洋側を中心に気温が上がり、東京都練馬区では25.0度と今年初めて夏日となった。山梨県南部町27.8度、神奈川県小田原市27.4度など、関東甲信を中心に全国11地点で3月の最高気温を更新した。 気象庁によると、30日午後3時時点で、全国の68地点で最高気温が25度以上の夏日となり、242地点で今年の最高気温を記録した。東京都心も24.6度と、5月下旬並みの暖かさに。31日も太平洋側を中心に気温が上がる見込みで、予想最高気温は東京、神奈川などで26度となっている。(中村瞬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル