気象庁が4日、熊本県南部の16市町村と鹿児島県北部の4市町に対し、数十年に一度の重大な災害が予想される「大雨特別警報」を出したのは午前4時50分。30分ほどの間に一気に発表の基準を超えた。すでに災害が発生している可能性が高く、命を守るための最善の行動をとることを求めるものだが、明け方の発表で住民が避難行動に結びつけるのは容易ではなかった。
特別警報は、5キロ四方に分けた区画の地中の雨量から土砂災害の危険度を示す「土壌雨量指数」と、3時間降水量の両方が「50年に一度の数値」を超えた区画が、まとまった範囲に10程度あると発表される。
今回特別警報が出た地域で、4日午前3時半の時点で指数が50年に一度の数値を超えていた区画は2。3時間降水量は28区画あったが、特別警報の基準には達していなかった。だが、午前4時には13区画の指数が値を超え、3時間降水量でも44区画と一気に増えて、特別警報の基準に達した。解析結果が出て、ほどなくした午前4時50分に発表した。福岡管区気象台は「警報の基準を超えるほどの猛烈な雨が一気に降った」と説明する。
3日夜の段階では、梅雨前線が…
980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル