熊本県南部の球磨(くま)川流域を中心とした九州の記録的な豪雨災害は、63人の命を奪った。豪雨に見舞われた日から11日で1週間。突然の別れに、遺族らは悲しみに暮れている。
発見時、近くに位牌
増水した球磨川にのまれた山本レイ子さん(78)=芦北町箙瀬(えびらせ)は、5月に長男の功さん(当時48)を亡くしたばかりだった。
4日午前5時ごろ、レイ子さんは、増水した川に驚いた夫の守さん(75)と外に出た。守さんは近所に様子を見に行き、レイ子さんはいったん家に戻った。
みるみるうちに水位は上昇し、腰の高さに。守さんは雨どいから家の屋根に上った。「おーい」と呼んだが、雨音と川音にかき消され、返事はなかった。
守さんはボートで高台に助け出…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル