この1週間で、国内で観測された地震回数は前週に比べて少なくなりました。震度3以上の地震は2回発生しています。関東から東北にかけての太平洋側で地震の目立つ状況です。(7月13日~7月19日10時の集計)
国内:熊本県熊本地方で最大震度3 熊本地震の活動域
17日(金)14時54分頃、熊本県熊本地方を震源とする、マグニチュード3.9の地震が発生しました。震源の深さは約10kmと推定され、熊本市、和泉町、西原村で最大震度の3を観測しています。 今回の地震は2016年の熊本地震の活動域で起きたと見られます。この地域での震度3以上の地震は、今年1月30日に発生して以来、約半年ぶりです。2018年以降は震度3を超える地震が減少しているものの、活動が完全に終了した訳ではありません。 熊本県内は「令和2年7月豪雨」によって被害を受けたエリアが多く、普段なら影響が出ないような揺れでも、土砂災害などにつながることがあり得ます。地震は時と場所を選びませんので、地震が起きたらどうするか?という点も考えておくことが必要です。
世界:パプアニューギニアの沿岸部でM7.0の地震
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。 最も大きなものは17日(金)にパプアニューギニアの沿岸部で発生したマグニチュード7.0の地震です。正断層型のメカニズムと解析されたこともあり、震源周辺で津波の発生が懸念されましたが、影響はありませんでした。 パプアニューギニアはオーストラリアプレートと太平洋プレートの境界付近に位置しています。周囲のテクトニクスは非常に複雑で、様々なメカニズムの地震が起きています。今回のようにプレート境界の南側では去年5月にやや深い震源でマグニチュード7.1、2018年には内陸部の浅い震源でマグニチュード7.5の地震が発生しました。プレート境界の北側に比べると頻度は少ないものの、被害地震が目立つ地域です。 また、同じ17日(金)にはタイの西に広がる、アンダマン海を震源とするマグニチュード6.1の地震が発生しています。アンダマン海はユーラシアプレートの一部が、ビルママイクロプレートとスンダマイクロプレートに分かれており、その境界付近にトランスフォーム断層が形成されています。今回の地震は横ずれ型のメカニズムで、トランスフォーム断層で発生した地震と見られます。
ウェザーニュース
Source : 国内 – Yahoo!ニュース