「あなたたちが派遣? 働かないからてっきり、正社員かと思いました」「有休たっぷりの皆さんとは違うんです」「バイトが、自分の仕事を愛してはいけませんか?」
6月から第2シリーズが始まったドラマ「ハケンの品格」(日本テレビ系、水曜夜10時)。篠原さんが演じる主人公の派遣社員、大前春子のセリフに毎週、ドキッとさせられている。ロシア語も話せ、船舶免許など様々な免許や資格を持つ。高度な事務能力で職場のピンチを何度も救うが、残業や休日出勤は一切しない一匹おおかみ。歯にきぬ着せぬ物言いも含め、2007年放送の前作から全く変わらぬ設定だ。
一方この間、日本企業を取り巻く状況はといえば、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)が台頭し、GDPは世界第3位に後退。職場では非正規労働者の割合が増え、子育てしながら働く女性は珍しくなくなった。定年延長で60歳を超えても働き、外国人の同僚と席を並べる。働き方改革、デジタルトランスフォーメーション、AI導入、リモートワーク…。変化の波にもまれ、常に不安でモヤモヤとした気持ちを抱えている。そんな時代だからこそ、春子の掛け値なしの本音が胸に響くのかもしれない。
「春子はサイボーグのような人だ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル