新型コロナウイルスの感染者数が、全国で急増している。特に東京都は31日に463人の感染が確認され、前日に更新した過去最多の人数を一気に100人近く上回った。「現場はすでに限界に近い」。最前線で対応にあたる医療従事者は切迫した現状を訴える。
7月29日。東京都杉並区の住宅街にある河北総合病院の本院裏口には、張り詰めた空気が広がっていた。
防護服を着込み、マスク、手袋、フェースシールドを着けた病院職員が車いすを準備する。近くに止められた車からマスク姿の男性が降りてきた。ぐったりした様子だ。
職員は男性を車いすに座らせ、隔離病棟となっている分院へゆっくり伴った。男性の荷物は袋に包み、別の職員が運んだ。
マスク姿の男性は、この日新型コロナウイルスの感染が確認され、保健所から入院を求められていた。
都内で連日、数百人の感染者が確認されるようになった今、地域の基幹病院でもある河北総合病院にとって、これが日常の光景だ。
院内の感染管理委員会の委員長を務める岡井隆広副院長(57)は、危機感を隠さない。
「医療現場はすでに、第2波の…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル