カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職に絡む証人買収事件で、贈賄側の別の関係者にもうその証言をさせようとしたとして、東京地検特捜部は9日、衆院議員の秋元司容疑者(48)を組織犯罪処罰法違反(証人買収)の疑いで再逮捕した。秋元議員が買収しようとした贈賄側は2人目で、特捜部はいずれも秋元議員が主導したとみている。
特捜部によると、秋元議員の再逮捕容疑は、IR汚職で贈賄罪に問われた中国企業「500ドットコム」元顧問・仲里勝憲被告(48)に対する買収工作。6~7月に知人の松浦大助容疑者(51)らと共謀し、虚偽の証言をする報酬として現金500万円を渡そうとするなどした疑いがある。
秋元議員は同時期に500社の別の元顧問・紺野昌彦被告(49)にも同様の趣旨で現金計3千万円を渡そうとしたとされ、支援者の淡路明人被告(54)らと共謀した疑いで8月20日に逮捕されていた。
関係者によると、松浦容疑者と淡路被告はいずれも調べに対し、「(買収は)秋元議員から依頼された」と供述。特捜部は、収賄罪を否定する秋元議員が、わいろ提供を認めた仲里、紺野両被告の供述を変えさせるために二つのルートで働きかけたとみて、全容解明を進める。
秋元議員はこれまでの調べに「何も関与していない」と容疑を否認しているという。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル