九州北部地方に停滞している前線の影響で12日午前、長崎県では局地的に猛烈な雨に見舞われた。
午前2時25分ごろ、長崎県対馬市の三ツ島近くで、パナマ船籍の貨物船「CHANG SHUN1」(1467トン)から「機関故障のため航行不能となり、座礁した」と海保に通報があった。対馬海保によると、乗組員は中国人とミャンマー人の計14人。巡視船を現地に派遣したが、現場は毎秒約15メートルの風が吹き、波は約5メートルの高さで海が荒れているため、乗組員と接触できず、救助が難航している。
長崎市付近で午前6時までの1時間に約110ミリの雨が降ったとみられ、気象庁は午前6時10分、記録的短時間大雨情報を出した。同市野母崎では午前6時までの1時間に101ミリの降水量が観測された。県内では長崎市など5市町に一時、土砂災害警戒情報が出た。
また県によると、午前6時50分ごろ、同市大崎町の県道で深さ約数メートル、幅約5メートルの陥没が発生。走行中の車両1台が落下し、運転していた男性(39)が打撲のけがを負った。道路の下の地面が雨でえぐられたようだという。
県警によると、雨の影響で12日午前5時以降、長崎市や同県時津町の国道や県道計5カ所が冠水や道路崩壊で通行止めとなった。うち3カ所は午前8時40分までに解除された。高速道路は長崎インターチェンジ(IC)―大村IC間が一時、通行止めとなった。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル