菅義偉(よしひで)首相は16日夜、内閣発足後初めての記者会見を開き、「7年8か月の官房長官の中で、なかなか進めない政策課題はだいたい役所の縦割りや前例主義が壁となってできなかった」と説明し、「縦割り、既得権益、悪しき前例主義」を打破していく意気込みを語った。 また、行政改革を担当することになる河野太郎氏には、国民から意見を募る「縦割り110番」のようなものができないか提案したことも明かした。
規制改革は「政権のど真ん中においている」
菅首相は、「同じダムでも(所管する官庁が異なると)事前放流できるのとできないのがあった」と指摘。また、自身が総務相時代にふるさと納税を創設した際にも「役所からは、『住んでいる市町村以外に税金を納めるなんて前例がない』と言われた」とも語った。 さらに、官房長官として外国人観光客誘致のためにビザの緩和に取り組んだ際にも「国交省、観光庁はやりたかったが、治安当局が反対した。ビザ緩和して、不良外国人が来て、犯罪が増える(との説明だった)」と例を並べた。 菅首相は「こうした探せばいくらでもあると思う。こうしたものを打破して規制改革していく。こういうのに一番私は河野太郎大臣を(最もふさわしいと考え)任命しました」と河野氏を起用した背景を語った。 実際に、河野担当相には「例えば『縦割り110番』みたいな、国民のみなさんから、『こういうことが現実に起きている』(と意見を募る)。こうしたことも参考にしたらどうかと指示してきた」と説明。「こうした縦割り、既得権益、前例主義に問題があることについては全て、この河野大臣のところでまとめて国として対応する。私自身が規制改革を政権のど真ん中に置いている。大臣と総理でしっかりやりたい」と述べた。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース