”Ladies and Gentlemen, welcome aboard.”ーー。航空会社の英語のアナウンスでは、そのような定番の呼びかけをしている印象があるのではないでしょうか。日本航空(JAL)は10月から、”Ladies and Gentlemen“と「男性」と「女性」、2つの性別だけに呼びかけるアナウンスを廃止します。10月1日朝の羽田空港では、これまでと違ったアナウンスが実施されていました。【 BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子】 【動画】新しいアナウンスの冒頭(記事中エンベッド)
ジェンダーニュートラルな表現へ
羽田空港でこの日、アナウンスを担当するグランドスタッフは、ヘルシンキ行きの便の乗客に、新しい文言で呼びかけました。 これまでは、マニュアルに(Ladies and Gentlemen)と丸がっこ付きで記載がありましたが、それがなくなり、スタッフはアナウンス冒頭を“Good morning“と始めました。 機内でのシートベルト着用に関するアナウンスなどでも、「ジェンダーニュートラルな表現」にするため、”Attention all passenger”や、”everyone”という言葉が代わりに使われます。 これらの変更は、空港・機内アナウンスの両方で変更されます。日本語のアナウンスは元から「乗客の皆様」など、性別について言及する文言はないため、変更はありません。 JALはBuzzFeed Newsの取材に対し、「あえて『男性』『女性』のみを表現する必要はないとの判断となり、ジェンダ ーニュートラルな表現へ変更することと致しました」と話しました。
”Ladies and Gentlemen”の文言の廃止・変更はこれまでにも、エア・カナダやイギリスの格安航空会社イージージェットなどでも実施されてきました。 JALの担当者はBuzzFeed Newsの取材に対し、文言変更についてこう説明しました。 「LGBTQ等の理解促進の取り組みを2016年から行ってきておりますが、性別に係るサービス内容については、その是非を検討して参りました。今回の機内アナウンスの変更についても、その一環です」 「欧米諸国の地下鉄などでは同様の事例があるということは認識しておりましたが、今回の変更は社内の議論にて、LGBTQの理解促進を行っている企業としては、あえて性別に特化したアナウンスの必要性はないとの判断から変更を決定しました」 アナウンス文言の変更を主担当として進めてきた、同社・人財本部の東原祥匡さんは、BuzzFeed Newsの取材に対し、こう語りました。 「これまでは、性別が男性と女性しかないという前提でのサービスが行われていました。きちんとジェンダーに配慮したサービスになっているか?と問いかけていきたいです」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース