香川県東かがわ市の山中で脱水症状を起こし、歩けなくなっていた高齢の男性を救助したとして、高松南署は2日、徳島県阿波市の会社員林正幸さん(68)と妻の治代さん(64)に感謝状を贈った。
署や2人の話によると、8月27日午後1時40分ごろ、2人は東かがわ市の山中にある千足ダムに車で向かう途中、車道のわきにうつむいて座っている男性(87)を見つけた。足元は裸足だった。不自然に思い、車を止めて「大丈夫ですか」とたずねた。男性が「大丈夫。散歩している」と答えたため、氷水を手渡してダムへと向かった。
約20分後、帰路で同じ場所を通ると、男性はそのままうずくまっていた。「大丈夫」と繰り返したため、いったん徳島方面に車を走らせたが、妻の治代さんが「やっぱり心配」と言った。2人は再び戻り、男性を抱きかかえて車に乗せ、近くの交番に送り届けた。
男性は脱水症状で危険な状態で、入院した。現在は退院しているという。
夫の正幸さんは「心配性の妻のおかげで人の命を救うことができた。男性は元気になっていると聞いて、とてもほっとしました」と話した。(長妻昭明)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル