16日午後、石川県白山市明法島町で、57~95歳の男女4人が熊に襲われた。県警や地元の消防本部によると、全員意識はあるが、このうち住民の男性(95)と女性(63)の2人がそれぞれ顔をひっかかれ重傷を負い、ドクターヘリで病院に搬送されたという。熊は近くの納屋に逃げ込んだが、午後5時半ごろ、猟友会が射殺した。
県警などによると、男性は午後0時10分ごろ、畑で血だらけになっているのを家族が発見した。さらに近くに住む女性が午後3時15分ごろに熊に襲われ、血だらけになりながら自ら消防に通報。その30分後には、猟友会員の57歳と72歳の男性2人が熊に襲われたが、けがの程度は軽いという。
また、熊は現場近くのショッピングセンター付近でも目撃され、午前11時40分ごろには、通報を受けて周囲を警戒していた警察官と遭遇。熊は、センター駐車場にとめていたパトカーに逃げ込んだ警察官を追い、運転席の窓ガラスをひっかいた。また正午にも別のパトカーと熊が接触し、左後輪がパンクしたという。
今年は熊のえさとなるブナの実の凶作もあり、えさを求めて人里に下りてくるケースが増加。県は相次ぐ熊の出没を受け、今月8日に最高レベルとなる「出没警戒情報」を10年ぶりに発令していた。
現場は白山市役所から南に約5キロの住宅が点在する田園地帯。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル