政策について各省庁の担当者を呼んで複数の野党メンバーが問いただす「野党合同ヒアリング」をめぐり、国民民主党の玉木雄一郎代表は2020年10月29日の定例会見で、「やり方や見え方、見せ方ということについては、少し工夫があってもいい」「メリット・デメリットを検証した上で、より良い形を求めていくことが必要になってきているのでは」などとして、あり方について検討が必要だとの見方を示した。 省庁の担当者への負担も念頭に、「広い意味での働き方改革ということもやらないと、霞ヶ関に若い優秀な人たちが集まらなくなってきている」とも指摘した。 ■「答弁権限と答弁能力がない人に言っても、非常に彼らもつらいところがある」 政党による省庁担当者へのヒアリングをめぐっては、自民党の二階俊博、公明党の石井啓一両幹事長が10月21日に会談し、あり方の検証や一定の見直しが必要だとの認識で一致している。野党合同ヒアリングを念頭に置いた動きだが、野党からも反発が出ている。 玉木氏は記者会見で 「聞かれたことに対してしっかり行政が答える、というのは一般論としては必要だと思う」 とする一方で、現状の野党ヒアリングの課題も指摘した。 「やり方や見え方、見せ方ということについては、少し工夫があってもいい。やはり、圧倒的に力の強い国会議員から、なかなか反論のできない役所の人たち、さらに上の政治家が決定したことの尻ぬぐいのようなことをやらされている役人にいくら言っても…、多分今回の学術会議の問題もそうだと思うが、答弁権限と答弁能力がない人に言っても、非常に彼らもつらいところがある。いかに実のある、意味のある説明責任を果たす場と環境を整えるのか、ということが大事だと思う」
「本当に、広い意味での働き方改革ということもやらないと」
玉木氏は旧大蔵省出身。「役人の皆さんからも色々な声を聞いている」として、省庁担当者にかかる労力への「想像力」や、「広い意味での働き方改革」が必要だとした。 「私もそうだったが、部会とか色々なところに行って説明するのは、その前の日やその前々の日から、相当なやっぱり…(労力がかかっている)。なぜかというと、上司の決裁を取らないと(いけないから)、役人というのは組織で動いているので、その時間と資料が膨大になってしまう。そういったところにももう少し想像力を働かせて、本当に、広い意味での働き方改革ということもやらないと、霞ヶ関に若い優秀な人たちが集まらなくなってきているというのは、実際、私の耳にも入っている。日本国全体としてのパフォーマンスをどう上げるのかという観点からも、適切なやり方(を考える必要がある)」「だいぶ積み重ねてきて何年か経っているので、メリット・デメリットを検証した上で、より良い形を求めていくことが必要になってきているのでは」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース