路上に倒れていた女性を助けて交通事故を未然に防いだとして、草加署は10月30日、埼玉県草加市在住で独協大学2年の土谷燦さん(20)と会社員の川崎正仁さん(55)らに感謝状を贈呈した。
署などによると、10月17日午前0時34分ごろ、アルバイト先から自転車で帰宅途中だった土谷さんは、草加市松原4丁目の交差点付近の車道で酒に酔ってうつぶせに倒れていた女性(67)と目が合い、「起こして……」と言われた。
土谷さんは驚いたが、すぐに自転車を止めた。後ろから上半身を抱きかかえて歩道に運ぼうと苦戦していると、通りかかった川崎さんと別の通行人の女性が手を貸し、3人がかりで女性を歩道に移動させた。
一人で、真夜中でも土谷さんがちゅうちょなく行動できたのは、「妹のことが頭をよぎった」からだという。約1年前、香川に住む3歳下の妹も、用水路で血を流して倒れていた高齢女性を助けて警察に感謝状をもらった。「母も『妹と同じだね』と笑っていました」とはにかんだ。
川崎さんも「人助けできて良かった」。大村正幸署長は「交通事故を未然に防いでくれて本当にありがたい」と話した。(黒田早織)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル