佐賀県小城市小城町の休耕田で、季節外れのヒマワリが大輪の花を咲かせている。地元の農家が「地域の人たちの笑顔のために」と2008年から植え始めて今年で13年目。今では、ヒマワリを見るために遠方からも見物客が訪れる隠れた名所になっている。
ヒマワリ畑があるのは、小城市役所から南西に約3キロの小城町池上の下久須地区。牛尾梅林のふもとにある休耕田1千平方メートルに、約1万本が植えられている。イチゴ生産農家の深河文雄さん(72)が8月下旬に種をまき、肥料をやりながら育ててきた。10月下旬に花を咲かせ、今は見頃を迎えている。畑では、高さ2メートルほどに育ったヒマワリが風に揺れている。
見学無料のヒマワリ畑には、平日でも見物客が車で訪れる。駐車場はないため、道ばたに停車してカメラやスマホで記念撮影をしていた。
深河さんがヒマワリを植えたきっかけは、地区の高齢化と過疎化だった。次第に住民が少なくなる状況を見て、「冬場に皆が喜ぶことを」と休耕田の活用を思い立った。逆算して種をまく時期を決め、08年の夏の終わりにヒマワリの種をまいた。
初冬に見頃を迎える季節外れの…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル