7月に入っても最高気温が30度を超えない日が続く千葉県習志野市で、赤トンボの一種「アキアカネ」が大量にいるのが見つかった。NPO法人「日本アンリ・ファーブル会」幹事で習志野市に住む近藤佳幸さん(56)が市内の公園にいるのを確認し、カメラにおさめた。
近藤さんによると、同市秋津の団地の中にある児童公園で9日朝、100匹近いアキアカネの群れが木に止まったり、上空を飛んだりしていたという。「この時期にこれほどの群れを見たのは初めて」と話す。
多摩動物公園(東京都日野市)の動物相談員、三枝博幸さんによると、アキアカネは平地の水辺で育って初夏に羽化するが、夏の暑さが苦手で、涼しくなる秋ごろまで標高の高い山間部へ移動して「避暑」をするという。「今年は平地でも涼しい日が続いているため、山へ行かずに残っているのでは」という。
暑い夏が戻ると例年通り、山へ移動して姿を消す可能性が高い。秋になるとオスは成熟して赤くなって平地に戻ってくるので、秋の風物詩は例年通り見られるはずという。(三嶋伸一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル