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東京都が2日に確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は500人でした。重症者は3人減って59人です。厚生労働省が、発表した全国の重症者は1日、488人で、1日だけで、33人が亡くなっています。
重症患者治療の砦ともいわれるエクモ治療に携わる医師の竹田晋浩氏によりますと、現在、エクモを使用している患者は全国で約30人で、第1波の半数に抑えられているが、この重症者の増え方には警戒が必要だといいます。
『日本COVID19対策 ECMOnet』竹田晋浩代表:「現状、瀬戸際。コロナ以外の患者が冬場はとても増えるので、その方々の治療とコロナの重症者の患者の治療を平行して行わないといけない。コロナの患者さんを治療するために、他の患者さんが亡くなっていくことはあってはならないことであって、何とかコントロールしないといけない」 病床を増やす取り組みも急ピッチで進んでいます。東京都は、使われていなかった府中市の施設を改修し、2週間後から運用を始めます。軽症と中等症のコロナ患者を受け入れ、最終的には100床にまで増やす予定です。ここでは、介護が必要な人や、日本語が話せない外国人など、他の病院では対応が難しい患者も受け入れる方針です。 一方、小池都知事は1日、65歳以上の人や、基礎疾患のある人へ、東京発着のGotoトラベル自粛を要請しました。改めて効果を聞かれました。
小池知事:「重症化しやすいのが高齢者、そして基礎疾患をお持ちの方。停止か自粛かという言葉の問題を超えて、ここは皆さんにご協力いただきたい。メッセージは早くこの感染を短期に集中して止めていきましょうということで、国と都は連携している」 東京都の旅行会社にはキャンセルが相次いでいるといいます。観光への影響は計り知れません。各知事には自粛についての質問が相次ぎました。
静岡県・川勝知事:「熱海などは首都圏のお客さまによって町が成り立っているという面がある。したがって極めて厳格に感染症対策を講じながら営業されている。我々としては目下のところは、集中対策期間として、県民はしっかり守りつつ、お客さまにもお知らせして、静岡県を楽しんでいただく」
群馬県・山本知事:「引き続き、感染を防ぐために最大限の努力を続けていただけると思う」
愛知県・大村知事:「確かに重症化リスクの高い高齢者の方、基礎疾患のある方は『やめてください』と呼び掛けるのは理にかなったことだとは思うが、逆に言うと、それ以外の人は『どうぞ』と。やはり人の移動は止まらないので厳しい状況だろうなと思う」 観光地では、懸念と理解の声が入り混じります。
函館朝市協同組合連合会・藤田公人理事長:「本当にみんなで頑張って乗り越えないと、もう経済から何からダメになるので。とにかく今は辛抱の時期なのかなという感じ」
日本三景の一つ、宮城・松島では、観光客が、戻りつつあったそうです。
松島観光協会会長・志賀寧さん:「東京発着がオープンになって目に見えて人が増えた。GoToトラベルの効果はものすごく大きい。お客さま『あなた65歳?』と聞けない。ましてや基礎疾患があるかは全くわからないわけで、非常に悩ましいところだと思う」
GoToトラベルの目的地から、除外された大阪市では、特例で伸びていた割引も2日から適用外となりました。
串かつだるま道頓堀店・橋優作主任:「圧倒的に以前と比べて減りがわかるし、観光客というジャンルの客がいなくなったという印象。GoToの影響力が、本当に肌で感じられるほど痛いものがある」 政府の新型コロナ対策分科会の尾身会長は、高齢者などへの東京、GoTo自粛要請について、国会で問われました。
新型コロナ対策分科会の尾身会長:「政府と都の高齢者や基礎疾患の人に配慮した決断を、一歩したことについては、感謝したいと思う。高齢者や基礎疾患のある人へのメッセージということでは伝わると思うので、若い人へのメッセージも、ぜひお願いしたい」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース