今月2日夜、名古屋市名東区で、川の堤防に倒れていた男性を通りかかった人たちが力をあわせて救助するできごとがあった。名東消防署は救助した20代の男女3人に感謝状を贈呈。もう1人の男性にも「名乗り出て」と呼びかけている。
17日に感謝状を受け取ったのは、ともに大学生の長久手市の和田サユリさん(21)と名古屋市の吉田萌(めぐみ)さん(21)、同市の会社員山口泰市(たいち)さん(23)。
2日午後10時すぎ、名東区上社4丁目の植田川近くを歩いていた和田さんと吉田さんは、「助けて」という声を聞いた。ガードレール外側の急斜面をのぞき込むと、男性が木に引っかかるように倒れていた。木がなければ滑り落ちていきそうな状態だった。
すぐに吉田さんが119番通報し、和田さんが木の棒を差し出して男性を引っ張った。通りかかったスーツ姿の男性と山口さんも加わり、無事に引き上げることができた。倒れていたのは90代の男性で、行方を捜していた家族のもとへ帰ることができたという。
大学生2人は「通りすがりに人を助けただけ。表彰されていいのかな」と控えめ。山口さんは「少しでも力になれてよかった」と話した。河村行雄署長は「当時の気温は10度で、そのままでは命の危険もあった。迅速な救助で素晴らしい行動だった」とたたえた。(高絢実)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル