竹とんぼのような形の小さな機械を頭に付けただけで、自由に空を飛ぶことができる。ドラえもんのひみつ道具で、最も知られているものの一つが「タケコプター」だ。漫画(てんとう虫コミックス第1巻)の最初の物語に登場する「古株」であり、繰り返し出てくる「常連」だ。至ってシンプルにみえる仕組みの道具は、様々なシーンでドラえもんやのび太の移動を助け、作品の世界を大きく広げている。
だが、「現代の技術では難しいです」。空中を移動する手段として「空飛ぶクルマ」を開発するベンチャー企業、テトラ・アビエーション(東京都)社長の中井佑(たすく)さん(29)は即答する。
タケコプターのプロペラでは、人が空を飛べるだけの揚力を生み出すことはできない。それに、タケコプターを見る限り、自分の体はプロペラとは逆方向に回転することになり、目が回ってしまうという。「タケコプターを付けることで無重力の状態になれたら、実用化できるかもしれません」と中井さん。
無人飛行に成功 実用化へ加速
ただ、空を自由に飛ぶという夢の実現を目指して、国内外の技術者は開発を続けている。
いま最も注目を集めるのが、中井さんも手がけている空飛ぶクルマだ。
世界で進む、空飛ぶクルマの開発。広島県では、1人乗りヘリコプターの開発が進みます。機体の座り心地は?実用化への課題は?記事後半で紹介します。
明確な定義はないが、電気で動…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル