北陸を中心に7日から続く大雪は11日、さらに被害を広げた。総務省消防庁や各県によると、11日までに雪の影響で全国で少なくとも13人が死亡したという。
消防庁によると、北海道余市町で70代男性がビニールハウスの雪下ろし中に雪の下敷きになり死亡。岩手県西和賀町では70代男性が除雪機の下敷きに、山形県鶴岡市では80代男性が除雪作業中に池に転落し、それぞれ亡くなった。
石川県内灘町では、乗用車内にいた60代男性が10日に意識不明の状態で見つかり、県警が一酸化炭素中毒死と確認した。地元の消防本部によると、車の周囲に雪があり、エンジンはかかったままだった。排気口が雪に覆われ、排ガスが車内に逆流した可能性があるという。
福井県によると、同県大野市の60代男性が10日に屋外で心肺停止の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。この大雪による県内3人目の死亡が確認された。
消防庁によると、11日までに全国で少なくともけが人249人が確認されているという。
中日本高速道路によると、一時は約1千台にのぼった福井県内の北陸自動車道の立ち往生は、11日午後11時ごろに解消された。福井河川国道事務所によると、福井市と同県坂井市を通る国道8号では同日午後4時時点で15・5キロの渋滞が発生した。
福井県によると、道路の乱れで石川県方面からの商品が入りにくく、スーパーやコンビニなどでおにぎり、パンなどの食料品と、除雪道具が欠品、品薄という。ドラッグストアも食料品や冷凍冷蔵商品の在庫が減っているという。
また、富山県では同日午後9時時点で、氷見市などの山間部3集落の計18世帯が孤立状態になっている。体調不良を訴える人はいないが、除雪や倒木の撤去に時間がかかっているという。
通学時の安全確保が難しいため、12日は県立高校や全市町村の小中学校が臨時休校する。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル