新型コロナウイルスのワクチン接種の実務を担う全国の自治体が対応に追われている。政府は感染防止の「切り札」と期待するが、人手や会場の確保など課題は山積する。国からの情報も不足し、かつてない大がかりな接種に向け、現場は不安を募らせている。
全国最多の375万の人口を抱える横浜市。ワクチンの接種開始が迫る中、市内全18区に少なくとも1カ所、公会堂などに集団接種の会場を設け、密を避けるために予約制にして接種する検討を進める。
米ファイザー社のワクチンは1度に会場に配送される最少単位は1170回の接種分で、予約がまばらになると計画的に接種できない可能性もある。65歳以上の高齢者だけでも約93万人で、国からは9週間で接種を進めるよう求められている。市の担当者は「ワクチンがいつ、どのくらい入ってくるかがわからず、ハードルは高い」と漏らす。
準備を急ぐ自治体の不安の要因となっているのが、国からの情報不足や説明の変更だ。
「我々に入手ルートがあれば努力するが、そうじゃない。どういうスケジュールでどのくらいの量がくるのか、早めに教えてもらいたい」。
愛知県の大村秀章知事は22日…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル