JR宇都宮駅ビルの「宇都宮パセオ」2階に、高校生が手がけたお菓子のオブジェが30日からお目見えし、通行客の目を楽しませている。バレンタイン企画の一環で、来月14日まで展示する。
制作したのは宇都宮短大付高のパティシエ部約30人。同部は2016年から、毎年バレンタインシーズンに宇都宮パセオでオブジェを展示している。6回目の今年は県特産のいちごがテーマ。約3週間かけて作り上げた。
オブジェは三角形になる位置に置かれ、手前左右の高さ1メートルの円柱の上には高さ50センチのいちご。円柱部分には黄、白、オレンジ3色のマカロンが貼り付けられ、鮮やかだ。正面奥に配置した最も大きないちごのオブジェには、チョコレートを加工して40センチ四方のQRコードを作った。実際にスマホなどでウェブページを読み込め、制作過程を動画で見ることができる。
「密集せずに遠くからメッセージを伝えられるようにと、部員からQRコードのアイデアが出た」と1年の谷田優二郎さん(15)。チョコレートをナイフで切り、細かいパーツを一つずつ貼り付けていく「気の遠くなるような作業」だったという。少しでもずれがあれば動画は読み込めない。1日約5時間で約3週間かかった。「実際に読み込めた時は、すごい達成感でした」と笑顔を見せた。
コロナ禍を受け、宇都宮パセオではバレンタイン企画の規模を例年より縮小。感染対策のため、試食や改札前での出店は行わない。運営する宇都宮ステーション開発の井口朋彦チーフは、「制約がある中、できることを高校生が考えてくれた。オブジェを見て少しでも皆さんが笑顔になってくれれば」と話した。(平賀拓史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル