山口県宇部市は、2020年度中を目指していたLGBTなどの性的少数者のカップルを公的に認定する「パートナーシップ宣誓制度」の導入を、9月に延期することを決めた。「時期尚早」といった反対意見が多数寄せられるなどしたため。制度を理解してもらうため、今後、市民への説明の機会を設ける。
宇部市が導入を予定している制度では、市内在住か転入予定の成年カップルを対象に証明書を交付。法的拘束力はないが、証明書を示すと市営住宅への入居や助成金の受給など法律婚をしたカップルと同様に行政サービスを受けることができるようになる。
議会の議決を経ない「要綱」として制定予定で、昨年12月にパブリックコメントを実施。市によると、メールや郵便などで計217件の意見が寄せられた。
賛否を明確に分けられない意見もあったが、賛成は16%、反対は8割程度を占めた。
賛成意見は「法律婚にある夫婦とのサービスの差が解消できるよう努めてほしい」(23件)▽「より広範囲の地域で使える制度にしてもらいたい」(2件)など。一方、反対意見は「結婚して子どもを育てるのが本来の家庭のあり方」(33件)▽「新たな制度を導入しなくても現行の施策の活用で個人の人権は守られる」(25件)▽「制度導入は時期尚早」(22件)▽「多様な性を学ばせることで、未成熟な子どもの精神的な混乱を招く」(19件)などだった。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル