「見たことのない動物の姿を子どもたちへ」。そんな思いで海を越えて集められた大型哺乳類の標本が語りかけてくる場所がある。
拡大するヨシモトコレクションの一部。哺乳類の剝製(はくせい)が展示されている「大地を駆ける生命」=東京都台東区
東京・上野公園の一角にある国立科学博物館。恐竜や岩石、機械など多くの展示がある中で、地球館3階では、100点以上並んだ大型哺乳類の標本が目をひく。生きていた時の姿を復元した剝製(はくせい)からは、見学者を警戒するうなり声までが聞こえてきそうだ。
その多くを占めるのが、ハワイの日系2世だった故ワトソン・T・ヨシモト氏(1909~2004)から寄贈された「ヨシモトコレクション」。総数約400点のうち約80点がここで見られる。アフリカのサバンナにすむインパラやイランドといった草食獣は特に充実しており、生命の多様性を感じられる。体格差や様々な角の造形は、撮影してじっくり眺める価値がある。傍らにはライオンなど肉食獣の姿も見え、食うか食われるかの関係でつながる生態系を意識することもできる。
拡大する国立科学博物館の「大地を駆ける生命」に展示されているシフゾウ(手前)の剝製(はくせい)=2021年2月25日、東京都台東区、瀬戸口翼撮影
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ヨシモト氏は建設業界で活躍し…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル