2017年に千葉県松戸市のベトナム国籍の小学3年生、レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9)が殺害された事件で、東京高裁の23日の控訴審判決をうけ、父親が同日、会見した。求めていた極刑は「殺害の計画性が認められない」などと退けられ、「納得できない」と憤りをあらわにした。
判決によると、元保護者会長の渋谷恭正(やすまさ)被告(49)=一審・千葉地裁判決は殺人や強制わいせつ致死などの罪で無期懲役=は17年3月24日、登校中のリンさんを軽乗用車で連れ去り、わいせつな行為をした上で首を圧迫し窒息させて殺害。遺体を我孫子市の橋の下に捨てた。高裁は一審判決を支持し、検察側と弁護側の控訴を棄却した。
父親のレェ・アイン・ハオさん(38)は、極刑を求める署名活動を続け、ベトナムや日本から130万以上の署名を集めてきた。今も毎月、遺体発見現場などを訪れているといい、法廷でも「(リンさんを思い出すと)苦しくて、感情を抑えられなくなる」と訴えていた。
会見では、検察側に上告してほしいと伝えたことも明らかにした。
事件、風化させない 地域の試み続く
リンさん殺害事件は24日で4年を迎える。リンさんが通う小学校の保護者会長だった男の逮捕は地域に衝撃を与えた。この地域では子どもを守る意識が一層根付き、「事件を風化させない」との思いを持ち続ける人もいる。
事件後の六実地区では、高校生…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル