「LGBTQは治らないのか?」
日本を代表する大手企業の役員から発せられた言葉だそうです。LGBTQとは性的少数者の人たちの総称です。もちろん病気ではありません。ただ、今なお差別や偏見があることも事実です。そんな社会を変えたいと「草の根活動」をする老舗化学メーカーが京都にあります。「風土を変えたい」と語る社長が決めたのは、LGBTQについて発信するゲイの人気ユーチューバーを従業員に迎えることでした。
「女性とつきあったことがないだけで、食わず嫌いじゃないのか」
三洋化成工業という会社のある事業所。昨年あったワークショップで、男性従業員からこんな質問が飛びだした。矛先が向かったのはユーチューバーとして活躍する「かずえちゃん」(38)。昨年夏から非常勤の嘱託社員として働いている。
かずえちゃんはカミングアウトした自身の体験談や、同性婚をしたカップルのインタビューといった動画を定期的にアップし、8万5千人のチャンネル登録者がいる。会社ではLGBTQへの理解を深める活動を任されているが、とっさに反論したのは、社長の安藤孝夫さんだった。「食わず嫌いなら、なぜあなたは男性とつきあわないのか」
「LGBTQ」とは、レズビアン(L、女性の同性愛者)▽ゲイ(G、男性の同性愛者)▽バイセクシュアル(B、両性愛者)▽トランスジェンダー(T、生まれたときに区分された性別に違和感がある)▽クエスチョニング(Q、自分の性別、好きになる相手の性別がわからない)の頭文字。それに多様な性のあり方を示す「+(プラス)」をつけることも増えています。記事の後半では、安藤孝夫社長とかずえちゃんへの単独インタビューをお読みいただけます
安藤さんは、かずえちゃんに頭…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル