2016年に障害者と職員ら45人が殺傷される事件が起きた相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」が東京パラリンピックの採火場所に選ばれたことについて、遺族や負傷者家族が採火場所の変更を求める要請書を相模原市と神奈川県に連名で提出したことがわかった。要請書は13日付。
要請書を出したのは、犠牲になった美帆さん(当時19)の家族と、重傷を負った尾野一矢さん(48)の父、剛志さん(77)。採火が「鎮魂」ではなく、パラリンピックという「フェスティバル」の一環として行われることを懸念し、「遺族や被害者・家族はもちろん、多くの国民が違和感を持つことは、ごく自然」と強調している。
また、美帆さん家族の思いとして「気持ちがないがしろにされるようで悲しい」「感覚のズレを感じます」と記している。やまゆり園での採火について市側は3月末、「事件を風化させず、誰ひとり取り残すことのない共生社会実現への誓いを込めて実施したい」と説明した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル