菅尾保
天竜浜名湖鉄道(天浜線)の現役車両のうち、最も古い「TH3501」が23日に引退を迎える。フィンランドの人気アパレルブランド「マリメッコ」を車内装飾に使い、沿線の「ゆったり、のんびり」な雰囲気と相まって「スローライフトレイン」として人気を集めてきた。当日は引退セレモニーを行い、ラストランで最後の雄姿を披露する。
TH3501は1996年に登場し、トロッコ列車の牽引(けんいん)で活躍。その後、マリメッコのカーテンやヘッドレストなどで車内を装飾し、北欧風のスタイルが女性を中心に人気を集めた。同車両の引退後、「マリメッコ列車」は別の現役車両に引き継がれる計画だ。
23日からは勇退記念グッズの販売も行う。「勇退記念硬券(2種セット)」(500円)、「ブレーキハンドル型ボトルキャップオープナー」(1210円)、クリアファイル2種(各400円、いずれも税込み)の3種で、他にも計画中だという。
同社は引退車両を引き取って活用してくれる事業者を募集している。担当者は「天浜線の見える場所での喫茶店営業など、有効活用を図ってもらえれば」と、「第二の人生」に期待している。
引退セレモニーは23日午前9時半から天竜二俣駅で行う。ラストランは車両に不具合の恐れがあるため客を乗せずに実施する。(菅尾保)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル