川嶋かえ
カジノを含む統合型リゾート(IR)事業への進出をめざす中国企業から旅費や現金などの賄賂を受け取ったとして、収賄罪などに問われた衆院議員・秋元司被告(49)の公判が6日、東京地裁であった。白須賀貴樹・衆院議員(千葉13区)が証人として出廷し、贈賄側から秋元議員とともに招かれた海外視察を「秋元先生を接待するためと思った」と述べた。
カジノのチップ代、ブランド靴の代金…支払ったのは?
白須賀議員の証言によると、2017年に秋元議員とともに贈賄側の中国企業の本社がある広東省やマカオを訪れた。秋元議員からは「世界のリッチな方々の生活を見に行こう」と誘われ、旅費は「気にするな」と言われたという。
訪問中に立ち寄ったカジノでは、自身や秋元議員のチップ代を中国企業の社長が負担したと説明。秋元議員が購入したブランド靴の代金も「社長が支払った」とした。
「明らかに接待」 同行の国会議員が証言
こうした状況をふまえ、白須賀議員は今回の視察を「ぜいたく」と述べ、「明らかに秋元先生を接待する視察だった。(旅費も)中国企業が負担したと思った」とした。
無罪を主張する秋元議員の弁護側は、旅費について「秘書にまかせていた。自身で負担する認識だった」と賄賂性を否定している。
白須賀議員は事件に絡んで、千葉県の地元事務所が東京地検特捜部に捜索された。緊急事態宣言下の今年2月には、接待を伴う飲食店に行ったとして自民を離党した。(川嶋かえ)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル