笠松競馬(笠松町)を運営する県地方競馬組合は20日、厩務(きゅうむ)員会館(岐南町)で騎手や調教師、厩務員ら約110人に税の研修会を開いた。不正馬券購入をめぐる一連の不祥事の再発防止策で、騎手らが国税局に総額3億円超の所得隠しを指摘されたことを受け、適正な申告を呼びかけた。
岐阜南税務署員が、不祥事の調査報告書でも指摘された、昨年の税務調査で馬券購入の利益を申告しない事案を説明。中央競馬での騎乗の謝礼を申告しない例もあったという。SNSの情報もチェックしており、税務調査の判断材料にしていると説明。経費の計上などの確認を呼びかけた。
調教師の後藤正義さん(41)は「税金を払うという当たり前のことができていなかった。馬券の不正購入は『まさか』という気持ち。絶対にないようにしたい」。騎手の大原浩司さん(41)は「普段から疑われないような行動をしたい」と話した。
笠松競馬は所得隠しの報道を受け、レースの開催を中止。不正馬券購入などで職員を含む騎手ら51人を処分。うち4人を競馬界から追放した。競馬の開催について、古田肇知事は18日、記者会見で「国の指定手続きが順調に進めば6月に再開の準備に入り、7月の再開を目指したい」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル