「豪奢(ごうしゃ)品」とは、「生活必需品」とは何か――。高級衣料品などは生活必需品でないとして、東京都が日本百貨店協会に対し売り場を休業するよう要請し、百貨店が混乱している。「高級品」の線引きをめぐり、海外ブランド店の休業を決めた百貨店もあれば、営業を続ける百貨店もある。
緊急事態宣言の延長から1週間が過ぎた20日。東京・銀座の百貨店には、奇妙な光景が広がっていた。「松屋銀座」の1階にはルイ・ヴィトンが2店舗あるが、1階南側の「ウォッチ&ファインジュエリーサロン」は休業中。一方で、北側のバッグや洋服を扱うルイ・ヴィトンの店舗は営業を続けている。
また、松屋銀座では4階の一角にある「カルティエ」などの宝飾・時計サロンは商品を店頭から下げ休業していたが、隣の「銀座三越」では時計売り場は営業しており、カルティエの時計も売られていた。いずれの百貨店も平日の日中ということもあり、特に上層階の客足はまばらだった。
こうしたちぐはぐな対応の背景には「豪奢品」の定義があいまいなことがある。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル