大型連休明けの5月6日、東京近郊の私鉄駅前のコンビニは、帰宅時間とも重なり混雑していた。だが、茶色いウィンドブレーカーにポロシャツ姿の80代男性に気を止める人は、誰ひとりいなかった。
男性の手には携帯電話。携帯で誰かと話しながら、落ち着かない様子で入り口付近をうろうろしていた。
会社員の渋谷佑介さん(34)は駅まで友人を車で送り届けた帰りにこのコンビニに立ち寄った。駐車場に止めた車内でネットニュースを見ていると、男性の姿がふと目に入った。
このとき、男性がどんな会話をしているかまではわからなかった。だが、携帯電話とは反対の手で電子マネーカードを持っているのが見えた。高齢者と電子マネーカード。違和感のある取り合わせに、あることを直感した。
それから2分か3分、車内か…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル