本田大次郎、井上潜
国立の旭川医科大学(北海道旭川市)が、吉田晃敏学長の指示を受け、学長とアドバイザー契約をしていた学長特別補佐の男性に対し、契約が切れた後も数百万円の報酬を支払っていた疑いがあることが14日、大学関係者への取材でわかった。
吉田学長を巡っては、解任された付属病院長がパワーハラスメントを訴えたほか、近隣の病院からの高額報酬問題も発覚。学内の教授から解任請求が出され、学長選考会議が第三者委員会を設けて学長としての適格性を議論している。関係者によると、アドバイザー報酬の問題も同委が調査し、吉田学長が事務局に強く指示したことが報告書に盛り込まれたという。
アドバイザー契約について、朝日新聞の情報公開請求に対して大学が開示した文書によると、大学は2018年9月~19年6月と19年7月~20年6月に、経営コンサルタントの男性と「旭川医科大学 Medical Financial Technology(MFT)に関するアドバイザリー業務」契約を結んでいた。契約書では「受託者が健康を著しく害し、業務受託に耐えられないと認められる場合」は契約を解除することができるとされていた。報酬金額は非開示だった。
20年7月以降の契約は結ばれていなかったが、関係者によると、吉田学長は昨秋、事務局に対し男性に引き続き報酬を支払うよう指示。事務局は「業務実態がない」などと拒否したが、吉田学長から支払いを再三命じられ、数回に分けて男性に数カ月分の報酬を振り込んだ。総額は数百万円にのぼるという。
旭川医大は朝日新聞の取材に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル