岡純太郎
石川県野々市市の市立中学校でいじめを訴えていた1年生の女子生徒が2月に自殺した問題で、この生徒の父親が15日、市役所で会見し、学校側の対応を批判すると共に、「娘が自殺して約4カ月が経つなか、記憶が風化してきている。私が知りたいのは、とにかく何があったのかです」などと真相究明を訴えた。
市教委などによると、女子生徒は昨年から今年1月にかけて学校が複数回行ったアンケートで「いじめを受けている」「悩みがあり困っている」などと回答していたが、学校側は本人と面談するなどして、いじめは解決したと認定したり、いじめではないと判断したりしている。
女子生徒や、他の保護者からいじめの様子を聞いていたという父親は会見でこの点に触れ、「娘はずっといじめられていた」「同じ仲良しグループのメンバーが入れ代わり立ち代わり、亡くなるまで繰り返しいじめていた」などと強く反論。また、2月のアンケートで女子生徒が「いじめはない」と回答を一変させた点については「(いじめを訴え続けることに)心が折れたのかな。絶望の底に達してしまったのでは」などと語った。
生徒の自殺を巡っては、市教委が「いじめ防止対策推進法」の「重大事態」にあたるとして、4月に第三者委員会を設けて調査している。この日の会見後に報道陣の取材に応じた市教委の大久保邦彦教育長は「第三者委の調査を粛々と受けたい。ご遺族に理解いただけない点があったら、改められるよう努力していきたい」などと語った。(岡純太郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル