東京五輪・パラリンピックで約200の国・地域から1万人を超える選手らを迎え入れる東京・晴海の選手村が20日、全面公開された。コロナ禍を受けて、新たに発熱外来や検査設備が設けられ、新型コロナウイルス対応の拠点にもなる。
五輪開幕10日前の7月13日に開村し、パラ閉幕から3日後の9月8日までの2カ月間運用する。居住棟は21棟あり、3800戸が2人部屋から8人部屋として使われる。大会後は分譲マンションとなる。
プレハブ施設の「発熱外来」では、来日して空港検疫で陽性判定を受けた選手らが専用車で運ばれたうえ、隔離してPCR検査を受ける。選手らは入村後も自室で毎日抗原検査を行う予定で、発熱外来で陽性が確定した時は、大会組織委員会が用意した宿泊療養施設や病院への入院の調整をする。山下聡大会運営局長は「検査の不正防止がポイント。抜き打ちで組織委が入って検査をチェックすることも考える」と話した。
2階建ての大食堂は五輪で3千席、パラで2400席規模。感染対策として、座席を間引き、アクリルの仕切り板を置いた。選手が料理に触れることなく、スタッフが給仕する。メニューは700超あり、1日最大4万5千食を提供する。
組織委はこの日、選手村への酒の持ち込みを認める方針を公表した。ただし、自室で一人で飲むことを求め、宴会などは禁止する。過去大会で村内で配っていたコンドームは、帰国時に選手団を通じて約15万個提供する。(前田大輔、斉藤佑介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル