気象庁は、長野・岐阜県境の焼岳で空振を伴う地震が発生したとして、1日16:00、「火山の状況に関する解説情報」を発表しました。
焼岳では、先月27日と28日にも同様の現象が発生しており、気象庁では登山の際には噴気や火山ガスの噴出に注意するよう呼びかけています。
なお、焼岳の噴火警戒レベルは1(活火山であることに留意)が継続しています。
焼岳では、きょう1日12:08に空振を伴う低周波地震を2回観測しました。空振を伴う低周波地震の発生は先月27日と28日に観測されて以来となります。
なお、監視カメラによる観測では、黒谷火口(2017年8月の同様の地震の際に噴気を観測)をはじめ山頂付近の噴気に特段の変化はなく、地殻変動にも変化はみられませんでした。また、山頂付近の地震の活発化の兆候も認められませんでした。
気象庁では、焼岳では山頂付近では噴気や火山ガスの噴出の可能性もあるとして、噴気地帯に留まらないよう注意するとともに、登山の際はヘルメットを持参するなどの安全対策をするよう呼びかけています。
焼岳は、長野・岐阜県境の北アルプス(飛騨山脈)にある標高2455mの活火山で、現在も活発な噴気活動が続いています。過去の噴火はほとんどが水蒸気噴火であり、最近では1962~63年(昭和37~38年)の噴火で長さ約500mの割れ目火口が生成され、多量の噴石や降灰があり、火口付近の山小屋で2人が負傷しています。
また、噴火に伴って泥流の発生が多いことも特徴で、1915年(大正4年)の噴火で発生した泥流では山の東側の山麓を流れる梓川が堰き止められ、大正池が形成されています。
レスキューナウ
Source : 国内 – Yahoo!ニュース