静岡県熱海市の住宅街を土石流が襲ってから丸2日。伊豆山地区では少なくとも約130棟の建物が被害を受け、いまだ安否不明の人も多くいるとみられます。5日の動きを詳報します。
14:45
土砂から1人発見、心肺停止 2人は無事
熱海市は、同市伊豆山で土砂の中から1人を発見したと発表した。心肺停止の状態で、性別はわからないという。ほかに男女2人が救助され、命に別条はないという。
12:50
亡くなった女性の氏名公表 熱海市
土石流で倒壊した逢初(あいぞめ)川上流の住宅から救助され、後に死亡した高齢女性について、熱海市は同市伊豆山の鈴木チヨセさん(82)と発表した。
鈴木さんは4日朝に救助され、病院に運ばれた。搬送時は重症だったが、同日午後に死亡が確認されたという。
土石流による死者は計3人が確認されている。2人の身元はまだ分かっていないという。
12:10
熱海市長「不明者80人に」
熱海市の斉藤栄市長が市対策本部会議の冒頭、「3人の救出作業を進めている」と説明した。安否が確認できていない人は、5日朝時点の113人から「80人に減った」と述べた。
11:30
静岡県、不明者の氏名公開へ
土石流の被災地で、住民基本台帳に記載され所在が分かっていない人について、静岡県が氏名や住所、年齢などを公開する方針を明らかにした。県は熱海市と連携し、名簿を作る。県は「なるべく早く公表したい。避難所に誰が避難し、誰が連絡が取れないのか明確にしたい」としている。
11:30
菅首相「救命救助と被災者支援に全力を」
大雨により静岡県熱海市伊豆山で大規模な土石流が発生したことなどを受け、政府は5日、菅義偉首相を本部長とする「非常災害対策本部」を設置し、同日午前に1回目の会議を開いた。
会議で首相は「熱海市の調査に基づき、いまだ100人を超える方について安否確認を実施中だ。二次災害にも注意し、一人でも多くの命を救い、暮らしを守るため、速やかな救命救助と被災者支援に全力を尽くして頂きたい」と求めた。
また、「今回の梅雨前線は引き続き各地で大雨をもたらす可能性がある。地盤が緩んでいることから、雨が収まっても、土砂災害が発生するおそれがある」と指摘。国民に向け、「土砂災害を厳重に警戒し、お住まいの地域のハザードマップを改めて確認し、危険な場所に近づかないようにして下さい。気象情報や避難情報などに十分に注意し、早め早めに命を守る行動を取って頂きますようお願いします」と呼びかけた。
11:10
加藤勝信官房長官は5日午前の記者会見で「現地では人命第一の方針のもと、警察、消防、自衛隊、海上保安庁を中心に1500人をこえる態勢で救命救助活動を行い、安否を含めて確認作業にしっかり取り組む考えだ」と説明。菅義偉首相を本部長とする「非常災害対策本部」を設置したことを明らかにした。同本部は5日午前に会議を開く。
また、加藤氏は「救命救助活動、安否不明者の捜索、被災者の支援に全力を尽くす段階と考えている」と述べ、現時点で閣僚の現地視察は予定していないとした。
09:50
菅首相「被害者、できるだけ早く救出」
菅義偉首相は5日午前、首相官邸で記者団の取材に応じ、静岡県熱海市伊豆山で発生した土石流への政府対応について「政府としては、災害が発生以来、連日対応している。関係閣僚会議など開いている」と強調した。そのうえで「土砂の中に埋まり、助けを求めていると思われる被害者の方を、一人でも多く、できるだけ早く救出するために、警察、自衛隊、消防、海上保安庁などが今、全力で取り組んでいる」と述べた。
09:10
県「住む人や家所有の人、連絡を」
安否不明者の所在確認について、静岡県が「土砂災害の影響範囲に住む人や家を所有している人は、自身や家族の安否情報を自治会役員など地域の知人に連絡してほしい」と呼びかけた。熱海市内は別荘の利用者が多く、住所地での居住実態の把握が難しいため、安否確認に時間がかかっているという。
県や市によると、5日午前7時時点で、113人の安否が分かっていないという。県は「救助・救出活動を円滑に行うために必要な情報です。速やかにご協力いただけるようお願いします」としている。
07:05
市長「正確な数字を」 市対策本部会議
熱海市の斉藤栄市長は、5日朝に開かれた市の災害対策本部会議で、同市伊豆山地区の被災地に住むとみられる人で安否がまだ確認できていない人が113人いると明らかにした。
4日夜時点で、住民基本台帳に載っている147人の安否が分かっていなかったが、その後34人の所在が確認できたという。
斉藤市長は「引き続き、できるだけ正確な数字を確定していきたい」と述べた。
一方、3日に逢初(あいぞめ)川上流の住宅から救助された高齢女性の死亡が確認され、死者は計3人となった。
06:05
捜索開始 5日は5カ所で重点活動
熱海市伊豆山の被災現場で、警察や消防による行方不明者の捜索が再開された。5日は上流から下流にかけて5カ所で重点的に活動する。
土砂の状況を目視で監視する。二次被害を防ぐため、異常が発生した時に「エリアメール」で緊急速報を配信する。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル