大山稜
許可を得ずにヘリコプターで超低空飛行をしたとして、警視庁は15日、東京都江戸川区の船舶販売会社役員の男(64)を航空法(最低安全高度)違反の疑いで書類送検し、発表した。男は容疑を認め、「顧客にスポーツカーの展覧イベントを近くで見せようとした」などと供述しているという。都内で低空飛行した航空機の摘発は初めて。
東京湾岸署によると、男は1月16日正午ごろ、東京都江東区夢の島3丁目にある船舶の係留施設「東京夢の島マリーナ」の上空をヘリで飛んだ際、地上から50メートル以下の低空で飛行した疑いがある。施設の職員と目撃者から「ヘリが危険を感じるくらいの高度で飛んでいる」と通報があった。
ヘリは船舶販売会社の所有で、男はこの日、顧客サービスとして都内の上空を飛んでいた。スポーツカーの展覧イベントを間近で見せるために高度を下げたという。
航空法施行規則では、地上150メートルを下回る高度で航空機を飛ばす場合は国の許可が必要と定めている。現場周辺には東京五輪・パラリンピックの競技施設が集中しており、署は「危険なので、今後も低空飛行を目撃したら通報をお願いしたい」と呼びかけている。(大山稜)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル