神奈川県は6日、新型コロナウイルス感染者の急増で入院調整が困難になっているとして、感染者を受け入れている医療機関に対し、良性疾患の手術や検査・機能改善などを目的とした入院や手術を延期するよう要請した。黒岩祐治知事は会見で「医療崩壊が始まりつつある」と述べた。
県は感染者が急増した今年始めにも、約2カ月間にわたり同様の要請をしたが、今回は現状を踏まえ、3カ月程度を見込んでいるという。
医療機関に配布した要請文で県は、「想像を絶する急速な感染拡大で、これまでの体制では応じきれない状況になった」と現状について記述。感染者を受け入れている「神奈川モデル認定医療機関」に、救急や悪性腫瘍(しゅよう)などの疾患への対応は継続する一方で、医師が延期してもよいと判断した場合、入院や手術は先延ばしとし、感染者への対応を強化するよう求めた。
県内の新規感染者数は、7月28日から連日、1千人を超えて増え続けている。県内の病床利用率は5日時点で62・07%に達し、1週間で15ポイント以上上昇。黒岩知事は、いまの増加傾向が続けば、利用率が100%を超えるおそれがあるとも指摘した。(足立優心)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル