小川崇
新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大する中、本格的な帰省シーズンを迎えた7日、JR東京駅は大きなスーツケースを持った家族らでにぎわった。
列車予約、コロナ前から7割減 でも昨年比1・5倍に
JR東日本によると、お盆期間(6~17日)の東北、山形新幹線や在来線の特急などの指定席予約状況は、5日現在で59万席。コロナの影響がなかった2019年のお盆期間と比べると73%減少。ただ、昨年比では、54%増加している。7日は、東京発の下りの予約数が最も多いという。またJR東海によると、東海道新幹線は7月19日時点で29万席と、昨年比96%でほぼ横ばいだ。
この日は3連休初日だが、東京都の小池百合子知事は都県境を越える移動を極力控えるよう呼びかけている。友人に1年ぶりに会うため大阪に行くという女性会社員(59)は、「本当は行っちゃいけないとわかっているのですが、ずっと我慢してきたので……」。大阪で仲間とご飯を食べて、コロナのストレスを発散したいという。
目立つ帰省客「親が心配してる」「感染はさせない」
目立ったのは帰省客だ。今春から都内で働く男性会社員(18)は、福井の実家へ。「親が心配して電話してくるので、一度顔を見せたかった」。青森に帰省し、美術館などで過ごすという女性会社員(24)は「東京を出ることに多少安心感もあるが、自分が感染させないことが大事」と話す。
アルバイトの女性(26)は印刷関係の営業を3年ほど経験したが、「コロナで会社の経営が悪化して先が不安になった」と春にやめた。大阪のホテルで過ごし、1カ月ほどは戻らないという。(小川崇)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル