工藤会のトップ2に対する判決公判は、24日午前10時から午後4時ごろまで続いた。2人はどのような様子で判決を聞いたのか。
24日午前10時、福岡地裁101号法廷。工藤会総裁の野村悟被告(74)は刑務官に連れられ入廷し、一礼。会長の田上(たのうえ)不美夫被告(65)も続き、2人とも証言台脇の長椅子に腰かけた。
いずれも黒っぽいスーツにマスク姿。判決の言い渡しは、2度の休憩を挟んで4時間に及んだ。休憩で一時退廷する際は、両被告とも傍聴席に目をやり、誰かに軽く会釈するようなそぶりを見せた。
判決が読み上げられる間、野村被告は視線を落としたり、宙を見つめたりしながら、両手でハンカチを何度も握り直した。弁護側の主張が退けられると、首をかしげるような様子もあった。
田上被告は背筋を伸ばし、裁判長らをじっと見つめた。自身の証言の信用性が否定されると、弁護人の方を向き、納得がいかないような表情を見せた。
午後4時ごろ、足立勉裁判長から促され、証言台の前に立った両被告に主文が告げられた。いずれも動じる様子はなかった。
退廷直前、野村被告は裁判長に向けて「公正な判断をお願いしたけど、全然公正じゃない。生涯このことを後悔するぞ」と強い口調で言った。田上被告も、退廷しながら「ひどいねあんた、足立さん」と言い捨てた。(加治隼人)
判決骨子
【事件への関与】…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル